ここから本文です

トランプ氏、トラブル続きで「負の連鎖」 初外遊に暗雲 19日から中東、欧州を歴訪

西日本新聞 5/18(木) 12:25配信

トランプ米大統領が19日から就任後初めて外国を訪問する。連邦捜査局(FBI)長官の電撃解任に対する批判を受け支持率はさらに低下。中東、欧州への初外遊で過激派組織「イスラム国」(IS)問題への対応などを通じて新大統領としての存在感を示し、攻勢に転じたいところだが、同盟国から得たIS関連の機密情報をロシアに漏らした疑惑も浮上。外交で成果を上げるどころか、国家の信用を失いかねない事態に陥っている。

 米政府によると、トランプ氏はまずサウジアラビア、イスラエル、バチカンを訪問。イスラム教、ユダヤ教、キリスト教の中心地を舞台に、テロ撲滅や中東和平を協議することで、宗教の違いを超えた人類の結束を呼び掛けたい考えだ。

 25日にはベルギーで開かれる北大西洋条約機構(NATO)の首脳会議、26~27日にはイタリアでの先進7カ国(G7)首脳会議(サミット)に出席。安全保障では米国の関与継続を約束しつつ各国に応分の負担を要求。経済面では公平な貿易関係の構築を訴える。

 イスラム圏からの入国制限など政策が差別的と指摘されるトランプ氏が批判をかわしつつ、「米国第一主義」に基づく国益の最大化を目指す内容設定。マクマスター大統領補佐官によると「大統領が計画段階から深く関与している」という。

 11日のNBCテレビのインタビューで、トランプ氏は北朝鮮への対応などに言及し「高く評価されている」と自画自賛。外交への自信をうかがわせていた。そんな中でのロシアへの機密情報漏えい疑惑。情報が初外遊の主要テーマのIS絡みで、訪問先のイスラエルから得たものとされており、トランプ氏が釈明に追われる事態が想定される。

 シリアやウクライナを巡り欧州と対立するロシアに情報が伝わったと指摘されるだけに、米政府内からは「欧州各国がトランプ氏の信用性を疑問視し、協議が表面的なものに終わるのでは」との悲観論も広がる。

 内政、外交とトラブル続きで「負の連鎖に陥っている」(与党共和党議員)トランプ氏の初外遊に、早くも厳しい視線が注がれる。

=2017/05/18付 西日本新聞朝刊=

西日本新聞社

最終更新:5/18(木) 12:25

西日本新聞