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トランプ大統領の情報漏えい疑惑に町山智浩氏「情報提供者たちの身に危険。ISでは粛清も」

5/18(木) 19:50配信

AbemaTIMES

「すでに粛清が始まっているという情報もある」

 アメリカのトランプ大統領がロシアに機密情報を漏えいしたとされる問題。その漏れた情報は、イスラエルから提供された、過激派組織ISによるノートPCを使った航空機テロ計画の情報だったとニューヨーク・タイムズ紙が報じた。同紙は、この情報がロシアを通じ、アメリカと対立するイランなどの第三国へ出回る可能性もあると指摘している。

 コラム二ストの町山智浩氏はトランプ大統領の言動について「とんでもないこと」と批判する。

 「オバマ政権でも、イランの原発にモサド(イスラエルの諜報組織)の工作員を送り込み、システムにアメリカが開発したプログラムを送り込むなど、イスラエルと組んでかなりの秘密作戦をやってきたが、ほとんど知られていない。オサマ・ビンラディン暗殺計画も、オバマは奥さんにさえ漏らさなかった。それなのにトランプさんはペラペラ喋って…」(町山氏)。

 さらに町山氏は「ISの内部にいる情報提供者の命が危なくなる。すでに粛清が始まっているという情報もある」指摘。BuzzFeed Japan副編集長の伊藤大地氏も、「イスラエルの関係者に取材したところ『報道されているよりも状況は良くない。情報提供者の生命に危険がある』と」と話す。

「ロシアは日本でもフェイクニュースを拡散」

 トランプ大統領は16日、自身のTwitterで「テロや航空安全に関する事実をロシアと共有したかった」と釈明。また、ロイター通信によると、ロシアのプーチン大統領は17日、イタリアのジェンティローニ首相との共同会見で「ラブロフ外相はトランプ大統領から機密情報の提供は受けておらず、必要であれば会談の記録を米議会に提出する用意がある」と述べたという。

 町山氏は「相手がロシアだったというのは本当に不注意。とりわけ気をつけなければならない」と話す。

 「ロシアは全世界に対してサイバー攻撃を仕掛け、情報を操作しようとしている国。日本でも『スプートニク』というニュースサイトを通じて、フェイクニュースを拡散している。みんな知らずにRTしているが、プーチン大統領のプロパガンダを拡散させてしまっている」(町山氏)。
 
 トランプ政権中枢には、ロシアと近しいとされる人物が多い。

 「マイケル・フリン(前大統領補佐官)、ジェフ・セッションズ(司法長官)、スティーブン・バノン(首席戦略官)、そして選挙参謀だったポール・マナフォート。とくにマナフォートは、もともと商売として、アフリカなどの独裁者など、アメリカと敵対している国からお金をもらって、敵対している国のイメージをよくするためのロビー工作をするのを仕事にしていたというとんでもない人。いわば“独裁者のための国際的なロビイスト“」(町山氏)。

 さらに、あまり話題になってないものの、ティラーソン国務長官はかつて石油大手エクソンモービルの会長兼最高経営責任者(CEO)を務めた経験もあり、ロシアと合弁事業も手掛けたことから、関係は密接だといえる。

 「オバマ政権もブッシュ政権もそうだったが、アメリカのソフトパワーというのは、民主的な国を応援する、自由主義を応援するという形。しかしプーチンは独裁で、しかもジャーナリストを暗殺したりしている人。それをアメリカが応援したら、アメリカの掲げている理想とかを全部破壊することになる。ロシアと接近することでのメリットはないでしょう」(町山氏)。

「トランプ政権はメディアを救ってる!?」

最後にトランプ政権発足後100日の“通信簿“を付けた町山氏。「外交」「内政」分野は一番辛い「1」としたものの、一方「メディア・世論」分野については、報道の重要性を再認識させたと指摘、「コメディアンたちの人気も、テレビの視聴率もあがった、トランプに“嘘ニュース“だと言われたおかげでニューヨーク・タイムズも高読者数が増えた。メディアにとって良いことをしていますよ。私の出番も増えました(笑)」と、皮肉を込めて「5」を付けていた。 (AbemaTV/AbemaPrimeより)

最終更新:5/18(木) 19:50
AbemaTIMES