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外国客船横浜寄港! → 観光客素通り… 誘致対策模索

カナロコ by 神奈川新聞 5/18(木) 9:24配信

 横浜港に外国客船の寄港が増える中、部局横断で外国人観光客誘致に取り組む神奈川県横浜市が、試行錯誤を重ねている。大型客船の乗客は2千~3千人もの規模に及ぶが、その多くが横浜を“素通り”して都内などに向かうとされる。誘致を地元経済の活性化につなげたい考えだが、有効策を打ち出しかねているのが実情だ。

 横浜市中区の横浜港大さん橋国際客船ターミナルで8日、初入港した豪華客船「シーボーン・ソジャーン」の乗客らに、英語版の無料ガイドマップが配布された。

 タイトルは「横浜でしかできない50のこと(50 things to do in Yokohama)」。市文化観光局が旅行ガイド事業を展開するタイムアウト東京に委託し、2014年度から制作。外国人の視点で取材編集した情報が満載で、横浜中華街の話題の食をはじめ、港内の体験イベント、交通機関などを掲載。昨年には第3版を迎え6万部を発行した。

 しかし、下船時にマップを配布しても、誘致効果は限定的との見方がある。乗客は予約時や乗船時にすでに寄港地での観光ツアーを決めているためだ。

 市観光振興課によると、「課題は市内の観光地を巡る外国人向けツアーが商品化されていないこと」とはっきりしている。

 海外の旅行会社や船会社に働き掛けるべく、市港湾局と連携。15年11月からは市内見学ツアーを開催し、昨秋は中国・上海でのクルーズ会議や、米国でのクルーズ販促セミナーに初めて参加。横浜の魅力をプレゼンした。

 現実は厳しい。海外の関係者に「歴史や文化的な背景が東京と異なるとは知らなかった」と驚かれ、東京との圧倒的な知名度の差を痛感せざるを得なかった。

 18年にかけて横浜発着クルーズを展開する外国客船がさらに増える。「市内ツアーや宿泊プランが商品化され、外国人客が予約段階から申し込めることが目標」と夢見る市担当者。「Yokohama」を売り込み、人を呼び込むには-。市の模索が続く。

最終更新:5/18(木) 9:24

カナロコ by 神奈川新聞