ここから本文です

議論の在り方疑問視 やまゆり園再生部会で家族ら

カナロコ by 神奈川新聞 5/18(木) 11:07配信

 神奈川県立障害者施設「津久井やまゆり園」(相模原市緑区)の再生基本構想を検討している県障害者施策審議会の専門部会は17日、7回目の会合を県庁で開いた。「大規模施設での再建を前提としない」とする前回の方針を下敷きに、入所者家族や職員の意見を聴取。参加者は「多くの命が奪われた事件を大規模施設を否定する機会にしないでほしい」と再生議論の在り方そのものを疑問視し、現在地での建て替えによる元通りの生活を求めた。

障害者と職員、笑顔の日常 「これが主張の原点」

 「胸を張って非常に楽しい施設だったと言える」「大規模施設は必要。地域移行とか(障害者福祉の潮流で)ベストとされる理想は望まない。ベターでいい」。部会メンバーとテーブルを囲んだ入所者の家族が強調する。この日の会合には家族7人と園の職員4人が出席。職員も「必ず津久井に戻るということをモチベーションに勤務している」などと述べた。一方で家族の一人からは大規模施設への否定的な考えも出た。

 部会委員は「意見を聴くのが遅かった」などと自戒する意見も述べ、部会長の堀江まゆみ白梅学園大教授は「さまざまな意見がある。今後具体的に詰めていく作業で一致点、共有する部分を探していきたい」と語り、施設規模や機能をより丁寧に検討する考えを示した。当初6月としていた部会の報告をまとめる時期の延長も示唆した。

 同園の再生を巡っては昨年9月、家族会と施設を運営するかながわ共同会が、入所者全員が戻れる規模を前提に津久井での建て替えを要望。黒岩祐治知事は要望に沿って建て替えを打ち出したが、障害者団体や有識者などから異論が噴出。現在は部会に検討を委ねている。

最終更新:5/18(木) 11:07

カナロコ by 神奈川新聞