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大地震で天守の一部倒壊の危険性・松本城で混雑時の入場制限

SBC信越放送 5/18(木) 20:19配信

大地震で天守の一部倒壊の危険性・松本城で混雑時の入場制限

震度6強の地震で天守の一部が倒壊する危険性が指摘された松本城について、市は有事の際に避難をスムーズに進めるため天守への入場を制限するなどの対策を始めています。きのう松本城の耐震診断の結果が公表され、震度6強の地震が発生した場合、大天守の隣にある乾小天守は1階と2階の強度が不足しているため倒壊する危険性があると判定されました。また大天守では5階の床を支える梁の一部が折れるなどのおそれがあり、建物の上部を中心に傾いたりゆがんだりする可能性があるということです。有事の際に課題になるのが観光客の避難で、天守は通路が狭く階段が急で大勢が一度に移動することは困難です。天守には多いときには一度に440人ほどが入りますが、管理事務所ではこれを100人近く減らし、少しでもスムーズに避難させたい考えです。松本城は現存する12の城のうち、5層6階の天守としては日本で最も古いとされます。もともと地盤が弱い場所に作られたため、建設された当時は天守の土台に16本のつがの木が均等に配置されました。また地盤沈下を防ぐためにいかだ状に組んだ丸太を並べるなど、先人の工夫が施されました。明治時代には天守が大きく傾いたこともあり、昭和の大修理では全面解体して天守の基礎が鉄筋コンクリートになりました。2011年6月に起きた震度5強の地震では天守の壁にひびが入り、その年のお盆の観光客が前の年から16%余り減ったこともありました。通訳のボランティアとして働く高山洋さんは、「2011年にものすごくお客さんが減ってしまった。倒壊の危険性が変に広まってしまうことは気になるが、安全に楽しんでもらうことをしていかなければならない」と松本城のイメージダウンを懸念していました。また松本城管理事務所の中嶋岳大所長は「まずは入場者の安全を第一に、一刻も早い耐震工事の着手に向け取り組んでいきたい」と話していました。松本の象徴とも言える国宝と、訪れる観光客をどう守るのか。市では補強工事は数年がかりの大規模なものになると想定していて、今年度中に工事の基本計画を作り2019年度からの着工を目指すことにしています。

最終更新:5/18(木) 20:48

SBC信越放送