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笠舞パレット来春閉鎖 金沢、親しまれ41年

5/18(木) 1:45配信

北國新聞社

 金沢市笠舞1丁目の商業施設「ショッピングタウンパレット」が来年3月下旬に閉鎖される見通しとなった。施設の老朽化や大型店進出による客足の減少で売り上げが落ち込み、運営会社が営業継続は困難と判断した。同施設は1976(昭和51)年11月に「赤坂プラザ」として開業して以来、40年以上にわたり、地元住民が買い物や趣味、友人らとの会話を楽しむ「地域の社交場」として幅広い年齢層に親しまれてきただけに、閉鎖を惜しむ声が相次いでいる。

 旧赤坂プラザは当時、市内で数少ない大型ショッピングセンターとして開設された。開業当時は大勢の客でにぎわい、「赤プラ」の愛称で親しまれた。運営する赤坂ビル(金沢市)は93年に施設を全面改装し、名称を現在の「パレット」に変更した。

 現在は地上1階、地下1階の建物に、食品スーパーや衣料品店、飲食店など約30のテナントが入居しているほか、大正琴などの文化教室も開かれ、高齢者らが集まり、カルチャーライフを満喫してきた。店内では劇団の公演も定期的に行われ、来店客の楽しみにもなっている。

 赤坂ビルによると、近年は金沢外環状道路山側幹線(山側環状)の開通など交通網の変化や、郊外型大型商業施設の増加などにより、客足が伸び悩む。施設は81年以前の旧耐震基準で建てられており、営業を続けるには耐震化が必要となるが、高額な費用がかかるため施設を閉鎖し、取り壊すことした。文化教室は年内いっぱいで終了する。

 金沢市涌波4丁目の柳生秀一さん(82)は開業時からよく訪れ、買い物だけでなく飲食コーナーで食事を楽しむなど「憩いの場」として利用してきた。「暮らしに欠かせない存在で、無くなるのは困る」と困惑した表情を見せた。

 子どもの頃から買い物に訪れている団体職員三浦近子さん(48)=同市笠舞本町2丁目=は、「買い物の途中で知人に会い、夕食の献立について話すなど、交流の場となっている。無くなるのは残念だが、時代の流れでもあり、仕方ない」と惜しんだ。

 同市三口新町1丁目の三輪洋子さん(68)は「他のスーパーはパレットの近くにもあるが、まとめ買いをしようと思ったら店舗が集積している大桑地区まで行かないといけなくなり、手間がかかる」と話した。

 跡地の活用は未定だが、赤坂ビル代表の西野桂介さんは、「地域の方々が買い物に困らないよう、新たな商業施設の開設に向けて努力したい」と話した。

北國新聞社

最終更新:5/18(木) 1:45
北國新聞社