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有機EL石川で量産 JOLED、秋にも

北國新聞社 5/18(木) 1:40配信

 有機ELパネルの開発を手掛けるJOLED(東京)は17日、4Kの中型パネルを開発し、試験出荷を始めたと発表した。試作は石川県川北町のジャパンディスプレイ(JDI)石川工場内にある技術開発センターで行っており、今年秋から冬をめどに、同センターで量産に入る。パネルはソニーが医療用モニターとして採用する予定で、石川発の技術で先行する韓国メーカーを追い上げる。

 JOLEDはソニーとパナソニックの有機EL事業を統合し、JDIと産業革新機構が出資して2015年1月に発足した。昨年1月、本社機能の一部を川北町に移転して石川技術開発センターを開設し、9月に試作ラインを稼働させた。

 今回試験出荷したのは幅47・8センチ、高さ26・9センチの21・6型で、厚さは最も薄い部分で3・5ミリとなる。

 有機ELは液晶パネルよりも色彩を鮮やかに表現できる特長がある。JOLEDは、エックス線写真や超音波診断画像の解析に使えば見つけにくい病変の発見が容易になるとして、まずは先進医療分野での需要を見込んでいる。

 有機ELパネルでは、韓国のLG電子が主に50型以上の大型テレビ、韓国サムスン電子が主に小型のスマートフォンで先行している。

 JOLEDは韓国企業とは異なる生産方式を採用し、これまで量産が難しかった中型パネルに絞って開発を進めてきた。

 17日、東京都内で会見した東入来信博社長は「量産技術確立の最終段階にある」と述べ、将来的な大型テレビやスマホへの展開にも意欲を示した。

 JOLEDによると、石川技術開発センターの中型パネルの生産能力は最大で年間7万枚。最上級の医療用モニターとして製品化後も、当面は同センターからの出荷で対応する。センターでは現在約100人を雇用しており、本格生産が始まれば増員を検討する。

 将来的に市場が拡大し、さらに需要が増大した際の生産拠点について、井上栄次管理部門長は「石川県は候補地の一つだ」と述べた。ただ、JOLEDは有機ELの量産化に当たって、JDI以外の企業と組むことも検討しており、拠点については相手企業の意向も考慮するとみられる。

 石川技術開発センターでは今夏以降、布のように丸めたり折り曲げたりできる「フレキシブル有機ELパネル」の試作も開始する。

北國新聞社

最終更新:5/18(木) 1:40

北國新聞社