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トランプ大統領の疑惑巡る騒動は大混乱の始まりか-ウォール街に難問

Bloomberg 5/18(木) 9:48配信

トランプ米大統領が就任して有頂天になっていたウォール街が初めて、難しい問題に直面している。

トランプ大統領の企業寄りの政策課題や減税策による企業収益への影響に関心が高まる中、米株式相場は今月に入って最高値を更新。ゴールドマン・サックス・グループやJPモルガン・チェース、アップルなどの株価を押し上げていたが、ここにきて政権に絡んだ悪材料が相次ぎ発覚。相場に大打撃を与えている。

17日の市場では株価は急落し、米国債相場は大幅高。ボラティリティー(変動性)は急上昇した。トランプ大統領がロシア当局者に機密情報を漏らしたとの疑惑や、解任前のコミー連邦捜査局(FBI)長官にフリン前大統領補佐官(国家安全保障担当)への捜査をやめるよう求めたとの報道など政権に不利な情報が相次いだことから、ウォール街では相場の静けさを壊したこの乱気流がより大きな混乱の始まりかもしれないとの声が多く上がっている。さらに、ロシアが昨年の米大統領選に影響を及ぼした疑惑を巡るFBI捜査を監督する特別検察官に、ロバート・ミューラー元FBI長官が指名されたというニュースも伝えられた。

こうした中、市場はトランプ大統領の企業寄りの政策課題を巡る自らの楽観論によって正しい判断ができなくなっていたのではないかとの疑念が市場関係者の間で高まっている。ミラー・タバクの株式ストラテジスト、マット・メイリー氏は、「トランプ大統領を支持している何人かの友人や顧客と話してみたが、まずい状況になってきたという声が聞かれた」述べた。

トランプ大統領による先週のコミーFBI長官解任劇は、世界の大手銀行の一部にとって行動を起こす引き金となる瞬間だったようだ。少なくとも2行は、引き続き起こりそうにないシナリオとしつつも、大統領弾劾となった場合の金融市場の反応について予想し始めたと、事情に詳しい関係者は匿名を条件に明らかにした。作業は始まったばかりで結論を導き出すのは時期尚早だが、事態の深刻化を物語る動きだ。

ドイツ銀行プライベート・ウェルス・マネジメント部門の債券トレーディング責任者、ゲーリー・ポラック氏は「政治リスクがここにきて高まっている。事態は1週間前よりも不吉で深刻なようだ」と指摘した。

原題:Trump Turmoil Has Wall Street Cheerleaders Facing Hard Questions(抜粋)

Dani Burger, Brian Chappatta, Nabila Ahmed

最終更新:5/18(木) 9:48

Bloomberg