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<中国フィリピン>南シナ海問題 半年ごと定期開催へ

毎日新聞 5/19(金) 7:01配信

 ◇仲裁裁判所の判決、事実上棚上げ 19日に合意の見通し

 【貴陽市(中国貴州省)河津啓介】中国貴州省貴陽市で19日に開かれる南シナ海問題を巡る中国とフィリピンの対話メカニズム初会合で、両国が次官級会合の半年ごとの定期開催で合意する見通しとなったことがわかった。同行筋が明らかにした。昨年7月の仲裁裁判所の判決で南シナ海の権益を争った中比両国が事実上、判決を棚上げして対話に乗り出す。国際司法の判断が外交交渉によって覆される恐れが出ている。

 19日の会合では設立趣旨や構成メンバーなど基本的な事項を話し合う。議題では、対話メカニズムを「信頼回復のための土台を作り、安全面を含めた海上での協力を促進する」などと位置付け、必要に応じて特別会合を開き、実務面を話し合う分科会も設置可能とする方針だ。

 また、設立趣旨には「南シナ海問題に関する他の2国間、多国間の枠組みに阻害されず実施する」との項目もあり、中国が仲裁裁判所の判決や日米など第三者の介入を排除しようとする意図もうかがえる。

 南シナ海問題を巡っては、フィリピンのアキノ前政権が2013年に仲裁裁判所に中国を提訴し、昨年7月に「九段線」内に権益が及ぶとする中国の主張を退ける判決が出た。だが、昨年就任したドゥテルテ大統領は多額の経済援助をちらつかせる中国と接近。中国は判決の受け入れを拒否して「2国間の対話解決」を主張しており、昨年10月の首脳会談によって対話メカニズムの設置で合意した。

最終更新:5/19(金) 7:01

毎日新聞