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未分化iPS、効率除去=移植の腫瘍リスク低減―京大

時事通信 5/19(金) 1:11配信

 人工多能性幹細胞(iPS細胞)を目的の細胞に変える際、分化せずに残ったiPS細胞を効率的に除去する化合物を発見したと、京都大iPS細胞研究所の斉藤博英教授らの研究グループが発表した。従来の方法に比べ、生体に移植した場合に腫瘍ができるリスクを簡単に低減できる。論文は18日付の米科学誌セル・ケミカル・バイオロジー電子版に掲載された。

 研究グループは、iPS細胞の表面に特異なたんぱく質「アルカリフォスファターゼ(ALP)」が多く発生することに着目。ALPと結合する性質の化合物4種を作製した。

 このうち「D―3」という化合物を、未分化のiPS細胞と、iPS細胞から分化した心筋細胞を1対9の割合で混ぜて培養したものに加えると、未分化iPS細胞が0.4%まで減少した。マウスの精巣に移植する実験では、D―3を添加した場合は腫瘍ができなかったが、添加しない場合は八つの精巣のうち、七つで腫瘍が形成された。

 斉藤教授はD―3について、「いい試薬になる可能性がある。再生医療や基礎研究などに広く使ってほしい」と話している。

最終更新:5/19(金) 8:36

時事通信