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埼玉県内企業、業績改善へ期待膨らむ 「景気上昇」7四半期ぶり上回る

産経新聞 5/19(金) 7:55配信

 景況感の改善を感じている県内企業が増えている。埼玉りそな産業経済振興財団が18日に発表した企業経営動向調査で国内景気について「上昇」が11%、「下降」が8%となり、7四半期ぶりに「上昇」が上回った。内閣府が同日発表した平成29年1~3月期の国内総生産(GDP)も年率換算2・2%増で約11年ぶりに5四半期連続のプラス成長となり、県内企業の業績改善への期待が膨らむが、米トランプ政権の誕生で先行きを不安視している企業が多いようだ。(黄金崎元)

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埼玉りそな産業経済振興財団が4月中旬に実施し、県内230社から回答を得た企業経営動向調査では、国内景気について「上昇」が「下降」を3ポイント上回った。

 昨年4月の調査はマイナス30ポイントだったが、4四半期連続で改善し、プラスに転じた。売上高が増え続けている県内企業が多く、景況感が改善されているとの見方が広がっている。

 調査会社の帝国データバンク大宮支店が3月に実施し、397社から回答を得た調査でも、29年度に「増収増益」を見込む県内企業は前年度の見込みと比べ、2・9ポイント増加した。「減収減益」と答えた企業は3・6ポイント減少し、「前年度並み」が0・9ポイント増だった。

 業績見通しの上振れ材料は、「個人消費の回復」が36・3%とトップで、東京五輪関連の建設工事への期待感から「公共事業の増加」が27・2%で2番目。一方、下振れ材料は「人手不足」が34・5%でトップだった(いずれも複数回答)。

 ただ、ぶぎん地域経済研究所が1~2月に実施し、215社から回答を得た29年度の国内景気見通しの調査では「拡大」が11・6%、「後退」が14・9%だった。県内には自動車部品会社が多く、「トランプ政権が保護主義を打ち出し、先行きを懸念する企業が多い」(同研究所の土田浩専務)という。

 同財団の調査でも約6カ月後の国内景気はマイナス4ポイントとなっている。同財団の吉嶺暢嗣主席研究員は「トランプ政権や北朝鮮情勢など不確実性への懸念を強めている県内企業が増えている。ただ、大きな動きがなければ、景気の緩やかな回復基調は続く」と分析している。

最終更新:5/19(金) 7:55

産経新聞