ここから本文です

レーザー照射イノシシ撃退「逃げまるくん」寄贈

河北新報 5/19(金) 11:59配信

 増え続けるイノシシによる農業被害を食い止めてほしいと、宮城県の岩沼市農協が市に害獣撃退装置5台を寄贈した。精密部品加工の小野精工(岩沼市)が開発し、実証試験で効果が認められた機械。市は独自に購入した4台と一緒に、山間部周辺への設置を進める方針で、「岩沼発の技術を生かしたい」と期待を込める。

【イノシシ】宮城の有害捕獲頭数

 10日にあった贈呈式で、同農協経営管理委員会の佐藤出(いずる)会長は「イノシシは現在、農家の話題の中心だ。被害が大きいので、ぜひ利用してほしい」と市に要望した。市西部地区ではリンゴがかじられたり、市道をうろつくイノシシの親子が市民に目撃されたりしているという。

 装置の名称は「逃げまるくん」。動物が嫌うレーザー光を昼は緑、夜間は赤に切り替えて照射し、イノシシを追い払う。太陽光パネルと蓄電池で稼働するため、電源がない場所でも利用できる。

 開発した小野精工は東北各地で実証試験を重ね、農家などモニターの85%から効果があると報告を受けた。今年2月から販売している。

 市によると、市内の2016年度のイノシシによる農業被害額は約471万円で、15年度より約220万円増加。15年度に25頭だった捕獲頭数も16年度は77頭まで増えた。

 菊地啓夫市長は東京電力福島第1原発事故を念頭に「イノシシは福島から宮城に流入していると聞く。市内で開発された逃げまるくんのPRを兼ね、効果が出る場所に置く」と強調。寄贈で9台に増えた装置は一部を山間部にあるグリーンピア岩沼に設置するほか、西部地区の農家への貸与を検討している。

最終更新:5/19(金) 15:56

河北新報