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P-fam~史上最強のシロウト軍団の冒険記~

5/19(金) 16:55配信

琉球新報

 エンタメ系バンド「P-fam(ピーファム)」の勢いが止まらない。沖縄・読谷村で生まれ育った1993年生まれの5人組。2015年に活動を本格始動し、わずか1年で300人規模のワンマンライブを成功させ、この4月には沖縄国際映画祭のステージイベントへの出演を果たした。7月にはPEACEFUL LOVE ROCK FESTIVAL 2017への出演が決定し、12月には1100人規模となる『ミュージックタウン音市場』でのワンマンライブ開催が決定している。

「自分たちはバンドマンじゃなくて、冒険家みたいなもんですから』と語る彼らは、活動を重ねるごとに大きなステージに挑戦する目標を掲げている。バンドメンバーのともくん(Vo)、しょーやおぢさん(Ba&Vo)の2人に、結成からこれまでの活動や、果敢に挑戦し続けている思いについて聞いた。

 

“原点”は高校時代の後夜祭


野添


 ―自己紹介をお願いします。




しょーや


「P-famでベースとボーカル、リーダーを担当しています。しょーやおぢさんと申します」




とも


「自分はボーカルを担当している、ともくんです」




野添


―P-famの活動はいつから始まったんですか?




とも


「元々は高校の後夜祭のために結成したバンドでした。
後夜祭で輝いている軽音部の先輩たちを見て、憧れてバンドを始めました。」

 




しょーや


「自分、ともくん、ぴーたーが同じ中学出身で、いつも一緒に遊んでいたんです。
高校に上がって他の仲良いメンバーも合流して、7人編成のバンドとして動き出しました。
まぁ、当時は思い出作りのための活動だったんですけどね(笑)」




野添


―バンド名の由来は何ですか?




とも


「バンド名は『Peter Family』の省略形なんです!これも話すと長いんですが…(笑)。

バンド練習をする場所がぴーたーの家だったんです。
彼の家族にはいつも晩ご飯をご馳走してもらったり、夜遅くなったら家まで送ってもらったり、泊まらせてもらったりしていて、本当にお世話になっていました。
バンド名も決まっていなかったし、この家族みたいな雰囲気が好きだったので、そのままバンド名になりました(笑)。『Peter Family』略して『P-fam』」


卒業3年後に再結集、そして「1つ屋根の下」


野添


―高校を卒業したら、バンドは一度解散したんですか?




しょーや


「卒業後もメンバーとは遊ぶ仲だったんですけど、特にバンド活動はしなかったですね」




とも


「卒業後に僕も内地に行ったり、海外留学に行ったりしたメンバーもいたので、活動はできなかったんです。
でも、当時留学に行っていたぴーたーを訪ねてアメリカに長期間遊びに行った時に、しょーやから『もう1回バンドやろうぜ!』っていう連絡をもらったんです。
もちろん僕ら2人は二つ返事でOKをして、彼の呼びかけに集まったのが今のメンバーです。
2014年の9月くらいですかね。僕は当時内地に住んでいたのですが、切り上げて沖縄に帰ってきました」




しょーや


「他のメンバーにも連絡して、ドラムのレンは北部で大学生、ギターのりょーちんはカナダに留学していましたが、みんな二つ返事で集まってくれました。
僕も本気でバンドに取り組もうと思って、仕事を辞めました。
そこからメンバー全員で1つ屋根の下での生活が始まりました(笑)」




野添


―当時一緒に住んでいたんですか?




しょーや


「どうせやるなら24時間一緒にいて、どんな場面でも共有した方がバンドのためになるなと思ったので全員で住むことになりました。
一緒にいた方が、練習の時間も合わせないで済むよね、みたいな感じで(笑)」




とも


「改めて活動することになってから覚悟というか、全員の目線や意識を合わせないといけないっていう思いがあったので」


紙に書いた目標は「国立武道館」!?


野添


―本格的にバンド活動を始めるにあたって目標などは立てたんですか?




とも


「共同生活初日に、皆で夢を紙に書いたんです。
『音楽の聖地、国立武道館でライブしたい!』っていう夢を書いたんですけど、そもそも国立武道館ってなくて、国立競技場と日本武道館がごっちゃになっていたんです(笑)。
始めた当初はそれくらい、音楽のことは何も分からない素人丸出しの僕たちだったけど、目標は高く掲げて『武道館でライブができるくらいのバンドになる』っていう思いで活動を始めました」




野添


―新生P-famとして、転機となった出来事はありますか?




しょーや


「2015年6月の初ライブがバンドにとって転機となりました。
初めてイベントに誘ってもらって出たライブだったんですけど、凄い楽しかったですね」




とも


「思い返すと本当に恥ずかしいんですけど、演奏力に関しては相当下手くそだったと思います(笑)。
全員素人みたいなもんで、教えてくれる人もいなかったので自分たちのレベルが認識できていなかった(笑)。
それでもライブ自体はむちゃくちゃ楽しかったし、演奏以外のパフォーマンスで盛り上げることができたので、自信がついた初ライブだったんです」

「その後、人生初の打ち上げに参加したんですけど、そこに集まっていた人たちがTHE WARSMANS※1やDstar※2といった沖縄でも名の通ったバンドの方々で、右も左も分からない僕たちにたくさんのアドバイスをしてくれました」


「逃げられない状況をつくる」


野添


―僕もその時ライブ会場にいたんですけど、面白い子たちが出てきたなーと思って見てました(笑)。
初ライブや打ち上げでの先輩たちとの会話をきっかけに、P-famとして進むべき道が決まっていった感じですか?




しょーや


「あの日が自分たちにとって一番影響力のあった一日でした。
ライブ自体も、出してもらえるイベントをずっと探していて、ようやくつかみ取った念願のライブだったので。
そこでいろんな人と出会って今があるので、本当に運が良かったなと思っています。」




とも


「自分たちは、絶対に逃げることができない状況をつくる癖があるんです(笑)。
P-famは、ことある事に目標を立てていくんですけど、初ライブが終わった後に決めた目標が『残り半年で35本ライブをする』っていう目標でした。
計算すると週1ペースでライブをしなきゃ達成できないんですけど、ライブを重ねるごとに多くのイベンターやバンドと繋がって、いろんなライブに呼んでもらうことができて、期限前には達成できました。
その当時の追い込みのおかげで、ライブ力を付けることができたと思います」




しょーや


「活動2年目となる去年の目標が『CDを販売する』と『300人収容の桜坂セントラルでワンマンライブを成功させる』っていう目標だったんですけど、どちらも達成できました。
そして今年2017年の目標が『1100人収容のミュージックタウン音市場でワンマンライブを開催する』っていう…(笑)」




とも


「自分たちでやるしかないっていう状況をつくって、追い込んで成長につなげていってます。そうしないと周りに追いつかないので」


「焦り」と「覚悟」が原動力に


野添


―そこまでして、自分たちを追い込む理由は何故なんですか?




しょーや


「かっこわるいですけど、焦りが原動力になっていると思います。
バンドを再結成したときに決めた覚悟もあるんですけど…。同世代の他のバンドたちは、僕らよりも先にキャリアを重ねているので、負けてられないって思っています。
彼らに追いつくためにも自分たちを追い込んでいるところもあると思います」




とも


「ライブの度に他のバンドを見て、毎回自分たちの未熟さを思い知るんです。
だから人より動いて追い込まなきゃいけないと思っています。
初ライブを終えた後、『メンバーの人生を背負う気持ちでやろう』っていう思いを持ち始めました。
絶対に音楽で飯が食えるようになりたいって思って。そのためには自分たちで決めた目標は通過しなきゃいけないことだから、より一層気持ちを持って取り組んでいます」




野添


―どこのレコード会社にも所属していないバンドが、自分たちの力だけで県内最高峰のステージであるミュージックタウン音市場でワンマンライブを成功させたら、本当に沖縄音楽史に残る偉業になりますね。




とも


「恐怖と不安でいっぱいです…。でも今は楽しみが勝っています(笑)」


“つながる場”をつくりたい


野添


―年間を通して活動的に多くのライブ活動をしているP-famですか、ライブに対する思いや心がけていることはありますか?




とも


「去年からメンバーでよく話しているんですが、メンバーそれぞれライブに対する思いがあります。
僕個人としては『感謝を伝えるツール』としてライブに向き合っているんですが、バンドとしての思いは、『僕たちのライブを通して人がつながる場を作ること』を大切にしています。
僕たちのライブパフォーマンスで、隣の人と肩を組ませたりするんですけど、それで隣同士仲良くなった人がまた一緒にライブに遊びに来てくれたりしていて。
こういった小さな事が人をつなげることができるんだなと思いました。
これからも『音楽を通して人と人をつなげていきたい』っていう思いが増しています」




野添


―これから先の目標はありますか?




とも


「今年12月に挑戦するミュージックタウン音市場でのライブも、去年の桜坂セントラルでのワンマンを終えるまでは考えもしなかったことでした。
今は想像していなくても、がむしゃらに取り組んだ後に見えてくることってあると思うんです。
今、目の前にある目標を乗り越えて、いずれはMONGOL800さんが主催している、沖縄で一番大きなロックフェス『What a Wonderful World!!』に出演するのがこれから先の目標です。
冒頭でも言った『武道館でライブできるバンドになる』っていうのは、まだまだ現実味がないですけど(笑)」




しょーや


「沖縄で愛されるバンドになりたいです。
活動を通して、いろんな人に支えられていて、『感謝』とか今まで当たり前に使ってきた言葉が重みを増してきていて。
僕らには音楽でしか恩返しできないと思っています。
お世話になった人たちに大きくなった姿を見せたいですね。」




野添


―最後にワンマンライブへの意気込みをお願いします。




とも


「自分の中で一番心震えたライブが、高校の後夜祭でトリを飾った時なんです。
語弊があるかもしれないですけど、今はあの時よりも大きなステージに立たせてもらうことが増えたんですけれど、当時の感動を越える感情はまだ経験していなくて…。
あの時の感動を更新していけるようなライブを、音市場ではつくり上げたいと思います」




しょーや


「謙虚に頑張ります!! ワンマンに関しては、来てくれたお客さんの心に何かを残せるようなライブをしますので、是非とも遊びに来てください!」



【P-fam】

読谷発、POPな歌詞をROCKに乗せて3つの声で歌うエンタメ系バンド。ともくん(Vo)、りょーちん(Gt&Vo)、しょーやおぢさん(Ba&Vo)、ぴーたー(Key)、レン様(Dr)の5人で結成。

2015年の本格始動開始直後から県内の各イベントに参加。2017年度はPEACEFUL LOVE ROCK FESTIVALや沖縄国際映画祭への出演も決定。12月9日にはミュージックタウン音市場にてワンマンライブの開催が決定している。

P-fam オフィシャルtwitter

https://twitter.com/pfam7

メンバーtwitter

ともくん(https://twitter.com/lovers1tomo)
りょーちん(https://twitter.com/ri_chi2)
しょーやおぢさん(https://twitter.com/ihaihappppppp)
ぴーたー(https://twitter.com/pfam_crabfarm)
レン様(https://twitter.com/C_LYN_drums)

― P-fam LIVE info ―

7/8 『PEACEFUL LOVE ROCK FESTIVAL 2017』@コザ・ミュージックタウン
12/9『P-dam ONE MAN LIVE-FULL THROTTLE-』@コザ・ミュージックタウン音市場


※1 THE WARSMANS…沖縄在住”ワカゲノイタリロックバンド”。ヒーロー目指して奮闘中。2016年11月Eggsレーベルより1st mini album「W.S.M.S」を全国タワーレコードから発売。

※2 Dstar…沖縄県出身、平均年齢24歳の3ピースロックバンド。2015年に発売した「star e.p」が県内主要CDショップで1位を獲得。昨年度はORANGE RANGE主催「テレビズナイト016」にも出演。毎年末には自主企画「暴年会」を開催し、300人以上を動員している。
 


聞き手・野添侑麻(のぞえ・ゆうま)

 音楽と湯の町別府と川崎フロンターレを愛する92年生。18歳からロックフェス企画制作を始め、今は沖縄にて音楽と関わる日々。大好きなカルチャーを作っている人たちを発信できるきっかけになれるよう日々模索中。沖縄市比屋根出身。


 

琉球新報社

最終更新:5/19(金) 18:13
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