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大阪市高速電軌、民営化スタート後も社名そのまま…愛称・ロゴを別に制定へ

レスポンス 5/19(金) 17:15配信

大阪市交通局が運営する大阪市営地下鉄各線などの民営化について、民営化スタート後の社名は準備会社の名称である「大阪市高速電気軌道株式会社」を引き続き使うことが分かった。利用者への案内などに使う愛称とロゴは事業者公募を実施して決める。

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大阪市は5月18日、市営地下鉄などの民営化に向けた準備会社として、大阪市が全額出資する大阪市高速電軌を今年6月1日に設立すると発表。資本金は8750万円で、資本準備金とあわせて交通局が合計1億7500万円を出資する。大阪市高速電軌は設立後、鉄道事業法や軌道法に基づく事業許可・特許の移行手続きなどを行い、2018年4月に大阪市から地下鉄各線と新交通システムの南港ポートタウン線(ニュートラム)を引き継ぐ予定だ。

鉄道・軌道事業の引き継ぎを目的に準備会社が設立された例としては、北陸新幹線に並行するJR在来線の経営移管に伴い設立された新潟県並行在来線・富山県並行在来線準備・石川県並行在来線がある。これらは設立後に社名の一般公募を実施。えちごトキめき鉄道・あいの風とやま鉄道・IRいしかわ鉄道に改称した上で、2015年3月に並行在来線の経営を引き継いでいる。

交通局の広報担当によると、大阪市高速電軌は地下鉄・ニュートラム各線を引き継いだ後も、引き続きこの社名を使用する予定。その一方、愛称・ロゴを提案する事業者を公募し、2018年4月1日に発表する予定だ。帝都高速度交通営団(営団地下鉄)から東京の地下鉄各線を引き継いだ東京地下鉄が、「東京メトロ」という愛称を使って案内しているのと同じ形になると見られる。

大阪市の吉村洋文市長は5月18日の記者会見で「(高速電気軌道という名称が)いろんな登記に出ており、法律的にこの名前でいく必要がある、あるいはこの名前でいくのが最もスムーズ」などと話した。交通局の広報担当は「歴史的な経緯」を踏まえて社名を決めたとしている。

社名の「高速電気軌道」は、大阪市営地下鉄各線の正式な名称で使われている。たとえば御堂筋線の場合、正式な名称は「高速電気軌道第一号線」だ。この場合の「軌道」は法規上、道路に敷設されたレールを意味しており、路面電車も軌道法に基づき運営されていることが多い。大阪・堺両市内を結ぶ路面電車も軌道法に基づく軌道で、運営会社は「阪堺電気軌道」を名乗っている。

大阪市営地下鉄各線の場合、歴史的な経緯から鉄道事業法による鉄道事業許可ではなく軌道法に基づく軌道特許を受けて運営されており、「高速電気軌道」という言葉には「路面電車より速い電気軌道」という意味が込められている。ただし、中央線とニュートラムの一部区間は、鉄道事業法による鉄道事業許可を受けている。

《レスポンス 草町義和》

最終更新:5/19(金) 18:31

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