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「農福連携」遊休地を活用 中野市、北陸食品スーパーと協定 長野

産経新聞 5/19(金) 7:55配信

 遊休農地を利用して障害者が農産物を生産する-。農地の維持と障害者の雇用確保をめざし、北陸3県に食品スーパー55店舗を展開する「アルビス」(本社・富山県射水市)は18日、こうした事業所を開設するため、中野市と連携協定を結んだ。長野県内では飯山市に続き2例目で、全国でも4例しかない。北陸新幹線の金沢延伸で、身近になった北陸地方の企業と協力する中で県産の農産物をアピールし、市場拡大を図る動きとしても注目される。

 事業所の開設に踏み切った中野市とすれば、遊休農地を活用できるとともに、障害者の雇用も拡大できる思いがある。農産物の生産拠点を確保し、障害者を雇用することで「CSR(企業の社会的責任)」を果たしたいアルビス側の狙いと一致した形だ。

 協定内容には、今年3月に閉鎖された中野市の農産物加工施設を事業所として利用することを明記。アルビス側が100%出資する子会社が、障害者と雇用契約を結び最低賃金を保障する。障害者10人と管理責任者ら約5人を雇い、周辺の遊休農地3・5ヘクタールでタマネギやズッキーニを生産する計画だ。

 収穫物は、アルビス各店で販売するほか、総菜原料としても利用する。自立に役立ててもらうため、障害者の給与は10万~11万円を想定。7月には募集を開始し、9月の開所を目指す。来年には、農地を拡大する計画もあるという。

 協定の締結式で池田茂市長は、北陸新幹線の延伸を踏まえ、消費者と意思疎通していきながら、「信州中野」産の農産物の販路を拡大していくことに意欲を示した。

 アルビスはこれまでも、中野市産の農産物を扱っており、大森実社長は「北陸の消費者は、中野の農産物が『おいしい』『新鮮』というイメージを持っている」と話す。連携事業を足がかりに、取引の拡大を推進し、「農福連携」を推進したいとしている。

最終更新:5/19(金) 7:55

産経新聞