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ブラジル大統領、辞任を拒否 汚職関与疑惑否定

ロイター 5/19(金) 11:23配信

[ブラジリア 18日 ロイター] - ブラジルのテメル大統領は18日、汚職事件への関与を巡る新たな疑惑について最高裁が自身への捜査を許可したことに関し、疑惑を否定するとともに辞任はしないと断言した。

大統領は5分間の演説を行い、大手企業幹部が獄中の元下院議長に口止め料を支払うことを容認した疑惑に関し、不正は何もしていないと訴え、捜査は無実の証明につながるため歓迎すると述べた。また、現政権は停滞するブラジル経済の底上げに力を発揮していると強調した。

「わたしは金で口止めするようなことは誰に対しても行っていない」と主張したうえで、「辞任はしない」と言明した。

大統領の汚職事件関与疑惑を受けて、テメル氏が掲げる財政再建計画が頓挫するとの懸念からブラジル株式市場は急落。ボベスパ指数は9%安と、2008年金融危機以降で最大の下落率となった。通貨レアルも対ドルで急落した。

財務省と中銀は、市場の流動性維持に向けた用意はいつでもできていると表明し、必要ならば為替・債券市場のボラティリティー抑制に動く考えも示した。

事情に詳しい関係筋によると、最高裁は大統領を巡る疑惑について捜査を許可するとともに、大統領が汚職事件に絡みブラジル食肉加工大手JBS<JBSS3.SA>のジョエスレイ・バチスタ会長と司法妨害を共謀した際の会話を録音したとされるテープや司法取引による証言も承認した。これにより、裁判所は証言と録音テープを公表することが可能になった。

ブラジルのグロボ紙によると、バチスタ氏は3月に大統領と面会した際、汚職事件で逮捕されたクーニャ前下院議長を口止めするための賄賂について話し合った。バチスタ氏は会話を録音していたという。バチスタ氏は司法取引の一環として録音内容を司法当局に提出した。

JBSに対する捜査について詳しい3人の関係者は、グロボ紙の報道は正しいと述べた。

テメル大統領が辞任、あるいは弾劾された場合、憲法の規定で下院議長が大統領代行を務め、議会は30日以内に新たな大統領を選出することになる。

ただ、政治家の多くは国営石油会社ペトロブラスなどを巡る汚職事件に関与した疑いで当局の捜査を受けているため、憲法を改正し、直接選挙制を導入するよう求める声が広がっている。

最終更新:5/19(金) 17:56

ロイター