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遺跡発掘報告書頻出ワードが一目で 奈良文化財研究所がシステム公開

産経新聞 5/19(金) 7:55配信

 ■1万9千冊収録 絞り込み容易に

 全国の発掘調査報告書をインターネットで閲覧できる電子書庫「全国遺跡報告総覧」のデータに手軽にアクセスしてもらおうと、奈良文化財研究所は登録された報告書類約1万9千冊の中から頻出する用語を図化した「頻出用語俯瞰(ふかん)図」(報告書ワードマップ)の公開を始めた。

 登録される報告書が増加し“情報爆発”する中、頻出用語が一目で分かることで調査成果の概略を把握できる便利な機能。今後は頻出用語を年代、地域ごとに分析し、特性を知ることも期待されるという。

 全国遺跡報告総覧は、全国遺跡資料リポジトリ・プロジェクトにより構築されたシステム、コンテンツを同研究所が引き継ぎ平成27年度から運用。全国の大学、自治体などの報告書類約1万9千冊を収録している。毎年多くの報告書が発行されるため、登録冊数は今後さらに増える見通しだ。

 一方、利用件数も増加し続けており、28年度の報告書ダウンロード数は84万1770件。同研究所は、報告書が何に重点を置いているか把握できるようにと、複数の頻出用語を大小の円に図化した。図では遺物に関する用語を桃色、遺構の用語を黄色、時代などその他を水色で表示。公開当初は遺物では土器の「口縁部」が59万件で最多、次いで「土師器」「須恵器」となっており、用語を押すと使われている報告書が示される。さらに必要な報告書を絞り込む機能があり、閲覧しやすくなった。

 同研究所文化財情報研究室の高田祐一研究員は「総覧に情報が蓄積されていく一方で、使いにくくなるというギャップがあったので図を作った。今後は都道府県や地域ごとに作ると文化の違いが分かるのでは」と話している。

 全国遺跡報告総覧は奈良文化財研究所のホームページから入ることができる。

最終更新:5/19(金) 7:55

産経新聞