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「3月の熱狂」経験、本場で成長 バスケの逸材・八村塁

朝日新聞デジタル 5/19(金) 18:35配信

 バスケットボールの全米大学選手権に日本人として初めて出場し、準優勝した八村塁=19、ゴンザガ大=が帰国した。7月には、エジプトで行われる19歳以下(U19)のワールドカップ(W杯)に日本代表として出場する。NBA(米プロバスケット協会)入りを目指す逸材に熱い視線が注がれる。

【写真】帰国会見に臨んだ八村塁

 19日に東京都内で行われた会見で、八村は「高いレベルの中で毎日練習していたので、すごい自信がついた」と語った。ベナン出身の父親と日本人の母親を持ち、202センチ、98キロと恵まれた体格。宮城・明成高で1年から主力として活躍し、全国高校選抜優勝大会で3連覇を達成。卒業後にバスケットボールのNCAA(全米大学体育協会)1部の米ゴンザガ大に進学し、1年からメンバー入りを果たした。

 NCAAには学業で基準の成績を収めなければ試合に出られない規則があり、渡米1年目の八村は、チームから英語の習得と単位取得を最優先するよう命じられていた。試合の出場時間も限られていたが、全米大学選手権のザビエル大との準々決勝では終盤に途中出場し、3点シュートに成功。ゴンザガ大は初の4強入りを果たした。

 毎年3月に行われるバスケットの大学選手権は「マーチ・マッドネス(3月の熱狂)」と呼ばれるほど人気だ。特に4強による「ファイナル4」は全米の注目を集める。八村は「正直言って(日本の高校野球の)甲子園よりはるかにすごい。街を歩いていても地方に行っても声をかけられる。すごい経験だった」。日本協会の東野智弥技術委員長も「長くバスケットをやってきたが、日本人がNCAAのファイナル4でプレーするイメージなど今までなかった」と驚く。

 ノースカロライナ大との決勝は出番がなかったが、終盤でチームのファウルがかさんでいたため、コーチから「準備しろ」と指示されていたという。「そういう決勝の中で気持ちの準備をすることは、ふつうの試合ではできないのでよかった」

 日本が18年ぶりに出場するU19のW杯には、NBAの候補らが世界から集まる。「チームの勝ちを優先して考えている。日本のバスケがどれほどすごいのか世界に見せられたらいい」と八村。2020年東京五輪に向けて日本代表の主力としてもすでに期待されているが、「まず代表にしっかり入ること。そこから日本のバスケのためになるようにしっかり自分のプレーをしたい」と謙虚だ。(伊木緑)

朝日新聞社

最終更新:5/20(土) 10:40

朝日新聞デジタル