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南シナ海、規範枠組み合意 中・ASEAN「外部の妨害望まぬ」

産経新聞 5/19(金) 7:55配信

 【貴陽=西見由章】中国と東南アジア諸国連合(ASEAN)は18日、南シナ海の紛争防止のための「行動規範」策定に向けた高官協議を中国貴州省貴陽で開いた。中国の劉振民外務次官は協議後の記者会見で、行動規範の枠組みに合意したことを明らかにした。

 劉氏は枠組みについて「包括的で各方面の利益と関心に配慮したものだ」と成果をアピールする一方、「まだ草案の中身は項目だけで具体的な規則は含まれていない」として詳細な内容には触れなかった。現段階での合意内容を公表しない理由については、今後も策定に向けた協議が継続することと「外部からの妨害を受けることは望まない」との考えで参加国が一致したためだと強調した。

 米国や日本は、南シナ海での中国の主権主張を否定した昨年7月のハーグ仲裁裁定の受け入れを中国に求めており、日米の「干渉」を排除しようとする中国側の主張が受け入れられた形だ。今回決定した枠組みでも、当事国同士による解決を求める中国の意向に沿った内容が盛り込まれた可能性がある。

 劉氏は一方、行動規範の法的拘束力をどう担保するのかとの質問に対して「今後の協議において議論すべき重要な問題だ」と述べるにとどめた。

 法的拘束力のある行動規範をめぐっては中国とASEANが昨年8月の前回協議で、今年前半までの枠組み合意を目指すことで一致していた。

 中国とASEANは2002年、緊張を高める行動の自制を約束した「行動宣言」に署名。実効性を持たせる行動規範の策定には中国側が消極的だったが、仲裁裁定が出た後は行動宣言などに沿った当事国同士の解決を強調する姿勢に転じた。ただ実際は中国が行動規範の“骨抜き”化を狙っているとの懸念も根強い。

最終更新:5/19(金) 7:55

産経新聞