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新日鉄住金/大分の厚板工場火災/操業再開、8月に前倒し/再発防止へ万全の対策

5/19(金) 6:02配信

鉄鋼新聞

新日鉄住金は18日、今年1月の火災事故の影響で休止している大分製鉄所(大分市)の厚板ミルについて、8月上旬に操業を再開すると発表した。当初は操業再開を9月としていたが、計画より設備復旧が順調に進んだため前倒しで再稼働する。同時に再発防止策も発表し、火災の原因については主電室の電気盤に指令を出す制御基板の異常と推定した。
今回の火災は今年1月5日に厚板工場内の主電室で発生した。同社では同月19日に社外有識者も交えた「大分製鉄所厚板工場火災事故対策委員会」を設置し、原因究明と再発防止策の策定を進めていた。
同委員会では今回の火災の発火点について、圧延ローラーを回転させるための電力供給・制御機能を持つ電気盤「圧延補機MC盤」(2009年稼働)と推定。このMC盤内の接触機に対し指示を出す制御基板に問題があったとした。
この制御基板が異常な制御指令を出した結果、接触器が通常時と異なり通電中に開閉動作を繰り返したため、接触器からアークが連続発生し、感電防止用のアクリル板などに引火し燃え広がった。
再発防止策については(1)発火の防止策と(2)発火した場合に備える対策―をまとめた。発火防止策では異常な制御指令が起きた場合に電流を遮断する回路を設置する。現時点で大分には対策が必要な盤が292面あるという。
発火した場合に備える対策では(1)発火を早期検知する対策(2)初期消火を早期に行う対策(3)延焼防止策―の「三重の対策」を講じる。発火の早期検知として「制御盤煙検知器」を設けるほか、主電室と暗渠内のケーブルラックに熱検知器を設けて温度を監視する。
初期消火対策では消火器や屋内消火栓を増設するほか、盤内にハロン消火設備を設置する。電源をより早く遮断できるよう運転室に電源一括遮断装置も設ける。
延焼防止策では引火したアクリル板を燃えにくくするため、塩化ビニル化を進めるほか、電気盤を収納するケーブルラックに散水システムを設置する。
再発防止の徹底に向け大分以外の製鉄所でも必要に応じて同様の対策を講じる方針。火災に対する初動訓練や初動マニュアルの整備も徹底する。

最終更新:5/19(金) 6:02
鉄鋼新聞

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