ここから本文です

<脱獄iPhone事件>無職男に猶予判決 千葉地裁「職業的で利欲的」

5/19(金) 11:31配信

千葉日報オンライン

 米アップル社のスマートフォン「iPhone(アイフォーン)」に非公式アプリを使用できるよう内蔵プログラム(iOS)を改変(脱獄)して不正に販売した事件で、商標法違反と私電磁的記録不正作出・同供用ほう助の罪に問われた富山市本郷町、無職、池田大将被告(25)の判決公判が18日、千葉地裁で開かれ、佐藤傑裁判官は「職業的で利欲的な犯行」などとして懲役1年6月、執行猶予3年、罰金50万円(求刑・懲役2年、罰金100万円)の有罪判決を言い渡した。

 判決で佐藤裁判官は「iOSの改変はアイフォーンの本質的部分の改変に当たる。脱獄アイフォーンはセキュリティーレベルが低い水準で、その品質は真正品と相当の差異があり、商標の出所表示機能、品質保証機能が害された」として、商標権侵害罪が成立すると判示した。

 弁護側は「購入者は真正品でないことを理解している。購入者以外が真正品と誤認することはなく、アップル社のリンゴマークの信用は害されない」などと無罪を主張していたが、佐藤裁判官は「被告人のように商標使用について何ら権限のない者が登録商標の付された脱獄アイフォーンを譲渡し、アップル社が業務上の信用を損ねることを甘受しなければならない理由はない」と退けた。

 判決を受け、弁護側は「予想外に悪い内容。(控訴するかについては)池田さんと話し合って決めたい」とした上で「“偽アップル”を作ったわけではない。アップル社が決めた規約に違反したからといって、それが刑事罰になるのか」と話した。

 判決によると、昨年3月25日から5月22日までの間、5回にわたり、「脱獄アイフォーン」6台を、アップル社の商標を付けたままインターネットのオークションサイト上で男性4人に計12万4千円で販売して同社の商標権を侵害。ゲーム運営会社の事務処理を遅らせる目的で、それぞれの客が購入した携帯電話機を使い、運営会社のサーバーにうその情報を送信させて記録させるとともに、客に対し、ゲームを有利に進めることができる「メモリアドレス」の数値などを教えて犯行をほう助した。

 脱獄アイフォーンは、非公式アプリをインストールできるようにするため、正規のアイフォーン端末にかけられたプログラムの制限を解除する「脱獄」という方法を使い改変されたアイフォーン。アップル社では、一般のユーザーが内蔵プログラムに任意に改変を加えることを、ソフトウエア使用許諾契約で禁じている。