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地銀の業績さらに厳しく。前3月期は18行・グループが減益

ニュースイッチ 5/19(金) 9:38配信

再編か新たな収益源探しか

 地方銀行の苦境が鮮明になっている。日銀のマイナス金利により預貸金利ざやが縮小し、2017年3月期決算で本業のもうけを示す実質業務純益は地銀20行・グループのうち18行・グループが前期に比べ減益となった。貸し出し競争は激しさを増しており、今後も厳しい経営環境が続きそうだ。手数料サービス拡大など収益構造の転換が急がれる。

  全国地方銀行協会が17日に開いた会見で、中西勝則会長(静岡銀行頭取)は「すべてがマイナス金利のせいではないが、貸出金利が下に引っ張られたことが大きな影響だった。大変厳しい結果だった」と17年3月期の地銀決算を振り返った。低金利が地銀経営に重くのしかかる中で、人口減少などで貸し出し競争に拍車がかかっている。

 中西会長は「経済は回復基調になっている。マイナス金利を脱するために、与えられた環境でできるだけ経済を立て直すことが大事になる」とも話したが、利ざやに頼らない手数料サービスの拡大や、経費削減が求められている状況に変わりはない。中西会長は「合併や統合が以前より大きな経営戦略上の手段となっている」とも指摘した。厳しい収益環境が生き残りをかけた再編を加速する可能性が高まっている。

【東日本】収益確保にあの手この手
 東日本の主要9行・グループの17年3月期は低金利下で本業のもうけを示す実質業務純益が軒並み悪化した。18年3月期決算予想でもコンコルディア・フィナンシャルグループ(FG)、埼玉りそな銀行、八十二銀行が減益を見込むなど、厳しい経営環境が続きそうだ。

 貸出金残高は一部の銀行を除き増加傾向にあるものの、日銀のマイナス金利政策の影響で貸出金利回りは「低下が見込まれる」(埼玉りそな銀の池田一義社長)といった声が多い。

 こうした中、各行は「統合2年目を迎え、さらにシナジーを出すために今後も銀行本部機能を軽量化し、それに伴う余剰人員を収益事業に充てる」(コンコルディアFGの寺澤辰麿社長)、「私募債発行やビジネスマッチングなど、法人向けを中心に幅広いニーズに対応することで収益を確保する」(千葉銀行の佐久間英利頭取)、「個人向けは投資信託や保険など投資型商品を増やし、法人向けはこれまで手つかずだった手数料の改善交渉にも取り組む」(八十二銀の浜村九二雄常務)など、あの手この手で収益確保に力を注ぐ。

 地銀再編が加速していることについては、「単独でやっていくより地域で(まとまって)やっていくケースが増えてくる」(池田社長)と見ている。

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最終更新:5/19(金) 9:38

ニュースイッチ