ここから本文です

富士通、サービスロボットを本格始動 人と機械・情報網つなぐ

5/19(金) 13:44配信

日刊工業新聞電子版

店舗に「メイティ」、自律巡回して棚管理

 富士通はサービスロボットを使ったシステム提案を本格的に始めた。人と機械・情報ネットワークをつなぐインターフェースとしてロボットを位置付ける。ベンチャー企業など他社の技術も活用しつつ、得意の人工知能(AI)なども盛り込んだシステムとしてユーザーの課題解決に貢献する考えだ。

 富士通は独自にロボットを開発しているが、当面は他社やグループのロボットを活用してアプリケーションを提供する。「長年ロボットの研究開発を進めていたが、商用化はまだだった。やっとトータルソリューションとして提案できる」(谷口典彦取締役執行役員副社長)とする。

 店舗向けは、グループの富士通アドバンストエンジニアリング(東京都新宿区)が開発した自律走行ロボット「MATEY(メイティ)」を提案する。現状は、店舗に来客がいない開店前、閉店後に棚を回り、カメラ画像から欠品の状況を把握。管理者にピンポイントでどこに商品がないかなどを伝える。富士通の技術者によると、2017年度中には実用化したいという。

 将来はメイティに人を避けるレーザーセンサーを搭載して日中も店舗を巡回したり、商品にRFIDを付けて欠品や販売を管理したりし、自動発注などもできるようにしていく考え。「棚管理が大変な大規模店舗に向く」(関係者)と見る。

家庭の執事「ユニボ」

 今年1月に富士通が出資したロボットベンチャーのユニロボット(東京都渋谷区)が開発したコミュニケーションロボット「ユニボ」を使ったサービスも提案する。音声や顔、感情などの認識機能を使い、自然対話で豊かなコミュニケーションを行えるシステムは「年間100万円を切る価格で提供したい」(別の関係者)。ユニボだけでなく家電やタブレット端末などでも対話可能という。

 また、ユニボを家庭に置き、家電のネットワークや買い物サポート、スケジュール管理、健康管理などに役立てるシステムも提案。クラウドコンピューティングでライフログのデータを取り、サービス品質の向上などに活用することも想定する。

プロジェクション使い“おもてなし”

 富士通独自に開発した案内ロボット「ロボピン」は、プロジェクション技術と組み合わせた旅行提案のシステムに利用する。ロボピンが個人に応じた旅行プランを立て、地図に光で経路を示したり観光情報を提供したりする。ホテルの予約なども対話しながら行える。ただ、システムは今の技術でも可能なサービスとしての提案であり、ロボピン単体の実用化はまだ先となる。