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受動喫煙対策法案 提出の見通し立たず、WHOは「世界最低レベル」

5/19(金) 7:10配信

AbemaTIMES

 東京オリンピックを控えた日本では今、受動喫煙問題が注目を集めている。

 5月15日、受動喫煙対策法案をめぐり、塩崎厚生労働大臣自身が自民党の部会に乗り込んだ。厚生労働省が提案している「飲食店の屋内は原則全面禁煙(30平方メートル以下のバーなどは例外)」とする案に対し、自民党は「厳しすぎる」と反発。「大規模な飲食店には喫煙室を認め、小規模な飲食店には喫煙か禁煙かを表示する」という案でまとめようとしており、法案提出の見通しが立っていない。

 16日、塩崎大臣は「望まない受動喫煙をなくすということが確保されているのであれば、厚労省としても党の意見をふまえて調整したいと考えている」とコメントし、協議がまとまらなかったことから党側に譲歩する考えを明らかにした。今後は自民党の意見を取り入れたうえで今の国会での法案提出を目指したいとしている。

 塩崎大臣が受動喫煙対策を急ぐ理由は、2020年に開催される東京オリンピックにある。国際オリンピック委員会(IOC)、世界保健機関(WHO)は「たばこのないオリンピック」を提唱しており、2012年のロンドンオリンピックや2016年のリオオリンピックでは「公共施設や飲食店を屋内完全禁煙」という罰則ありの法律が制定された。また、WHOの報告書では、日本の受動喫煙対策は「世界最低レベル」と評価されている。

 そして、今週末には「近隣住宅受動喫煙被害者の会」が発足される予定だ。いわゆる「ホタル族」の規制強化への取り組みである。これは、2012年に名古屋市で訴訟問題にもなり、判決では喫煙者側に慰謝料5万円の支払いが確定している。

 さらに、JR東海などによると、新幹線で唯一喫煙車両がある700系車両の退役に伴い、2020年までに喫煙席を廃止するという。これによって「座席で一服」という光景が過去のものとなる。1964年の開業当時は全席・全車両で喫煙が可能だった新幹線だが、1976年に禁煙車両が登場(16両中1両)すると、徐々に禁煙車両は拡大。1996年には禁煙席の数が喫煙席を上回り、開業から約55年経った2020年、全席禁煙化される予定だ。デッキにある喫煙ルームは引き続き設置されるという。

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最終更新:5/19(金) 7:10
AbemaTIMES

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