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野球界にも「インバウンド」を―台湾ファン呼び込むパ・リーグの取り組み

5/19(金) 18:44配信

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パ・リーグのブースにも多数の人が来場

 日本がゴールデンウィーク真っただ中だった今月5日から8日にかけて台湾・台北で開催された「台北国際旅行博」。パ・リーグ6球団とパシフィックリーグマーケティング(PLM)も「太平洋聯盟」としてブースを出展していた。

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 会場内は人が溢れ、大規模な学園祭のような雰囲気。その中で「ジャパンパビリオン」という日本企業・団体によるエリアの中では、JR東日本・西日本、阪急阪神グループ、西日本鉄道などに交じり、プロ野球のパ・リーグの出展する「太平洋聯盟」ブースがあった。どのブースも訪ねる人が絶えないが、台湾人にもなじみ深い「野球」ということがフックとなるのか、パ・リーグのブースには多くの人が集っていた。

 3年連続3回目の出展となるブースでは、これまでと同様に球団から提供されたチラシや日程表の配布、「Pacific League Girls」とマスコットキャラクターによるパフォーマンスなども行われ、現地の人々と日本のプロ野球との接点を作った。これだけでも人を呼べるコンテンツではあるのだが、今年はさらに、VR(バーチャルリアリティー)のアトラクションを導入。VR視聴器具を装着すると、あたかも自分が埼玉西武のホーム・メットライフドームを歩いているような感覚を味わえるというものだ。

 ブーススタッフから手渡されるVR機器を物珍しそうに見る来場者たち。当初は怪訝な表情をしているのだが、スタッフに「360度見渡せる」と伝えられると、その場で首や体を回して驚きの表情を浮かべ、同行者らに勧めるシーンも多数見受けられた。

今年は「さらに踏み込んだ」試みを実施

 さらにスタッフからの「パ・リーグのホーム球場の中でどこに行きたいか」という質問に対し、その行きたい場所にシールを貼るという試みも行われた。シールを重ねていくことで、台湾の人々がどの地域へ行きたいかの傾向が分かる仕組みだ。

 現地スタッフによると、北東北や山陰地方、四国など、徐々に地方都市へ行こうとする人々が増えているというが、それでも北海道や仙台など、即座に行きたい場所を選択する人が多く、日本をよく知る人々が多いことを示していた。

 今回これらを企画したパシフィックリーグマーケティング株式会社・マーケティング室プロデューサーの上野友輔氏は、「これまではタッチポイントを増やすという観点で取り組んできたが、今年はさらにもう一段階踏み込んで、『実際に球場に行ってみたい!』という気持ちになってもらえるようなものを用意したかった」と、その意図を説明した。

 結果、今回のイベントでのべ約28万人が来場した中で、パ・リーグのブースでVRを見るかアンケートに答えるなど、何かしらのアクションをしたのは約3000人。旅行商品の販売自体を行っていないブースの中では、際立つ数字と言える。ここにチラシだけを受け取ったり、あるいはステージパフォーマンスだけを見た人も加えると、さらに大きな数字となる。

 台湾からの来日者数は昨年、のべ400万人を突破した。台湾からの観光客に限らず、昨今「インバウンド」という言葉が盛んに取り上げられていたように、海外からの観光客を取り込み、ビジネスにつなげようという動きがある。「本拠地がうまく観光地に散らばっているパ・リーグ」(上野氏)としても、これに乗らない手はない。

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最終更新:5/19(金) 18:44
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