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日本最西端の島・与那国に通信制高校の新設検討 夏に実証実験

5/19(金) 7:25配信

沖縄タイムス

 与那国町と内閣府が、情報通信技術(ICT)を活用した通信制高校の同町での新設を検討していることが、18日までに分かった。複数の関係者が明らかにした。高校進学のため島を離れなければならないいわゆる「十五の春」問題を解消するのが目的。今年の夏休みに琉球大学教育学部の協力を得て、生徒への模擬授業を行う実証実験を予定しており、課題を整理して実現を目指す。高校卒業資格も得られる仕組みを想定している。(東京報道部・上地一姫、八重山支局・新垣玲央)

 同町は、小中学生を対象に、都内の塾とオンラインで結ぶ町営塾を開設し、すでにICTを取り入れた学習に取り組んでいる。通信制高校の誘致に加え、ICTの活用で町内の小中学校の複式学級解消も視野に入れる。約3千万円で大型モニターなどの必要機器を整備する。

 夏の実験では島外の高校に進学した生徒らの帰省に合わせて実施。琉大から与那国へインターネットで授業を配信する。中学生にも授業を公開し、将来の進学を検討してもらう。

 実験後は町民ニーズなどを含め実現性を検証。免許を持った教員や島内での授業サポート者、システム機器に詳しい支援員などの確保が必要。面接授業(スクーリング)や実験・実習・実技のある教科への対応、進路相談などの課題があり、解決方法を検討する。

 同町では、毎年約15~20人が高校進学のため島を離れている。外間守吉町長は「『十五の春』に子どもたちが島を出ると、家族も一緒に離れることが多く、人口流出が問題だった。過疎化対策として非常にインパクトのある事業だ」と期待している。

 人材育成に力を入れる鶴保庸介沖縄担当相は、本土復帰45年の本紙取材に「7月をめどにICTを使った遠隔授業の実証実験をしたいと考えている」と述べていた。

最終更新:5/19(金) 7:25
沖縄タイムス