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稀勢、化粧まわしも気持ちも締め直し4勝!/夏場所

サンケイスポーツ 5/20(土) 7:00配信

 大相撲夏場所6日目(19日、両国国技館、観衆=1万816)左上腕部、左大胸筋に負傷を抱えながら3連覇を狙う横綱稀勢の里(30)は、鋭い出足から平幕大栄翔(23)を浴びせ倒し、4勝目を挙げた。横綱白鵬(32)は平幕遠藤(26)を押し出し、横綱日馬富士(33)は平幕碧山(30)を寄り切ってともに6連勝。大関とりの関脇高安(27)は関脇玉鷲(32)に敗れて初黒星を喫し、全勝は横綱2人となった。

 インプットされた対策に間違いはない。そんな自信が、立ち合いに詰まっていた。稀勢の里が得意の左を浅くのぞかせながら、差し手の方向に体を寄せる手順が素早い。一気に体を密着させ、重ね餅になって大栄翔を浴びせ倒した。左上腕部、左大胸筋に負傷を抱えながら、不安を感じさせない4秒8の速攻だ。

 「勢いがあるし、若い(力士)ですから」

 場所前の7日、横綱が埼玉・草加市の追手風部屋まで足を運んだ出稽古。そこで胸を出したのが、突き押しが得意の大栄翔だった。同部屋には人気の遠藤らもいたなか、連続15番取って14勝1敗。大栄翔は今場所、自己最高位まで番付を上げ、初顔合わせの対戦が確実だっただけに、準備に余念はなかった。

 中盤戦に入ったこの日から、横綱土俵入りでつける三つぞろいの化粧まわしをかえた。場所前に故郷の茨城・牛久市の「稀勢の里郷土後援会」から贈られたもので、落ち着いた紫の地が映える。市の花「菊」と太陽、市の鳥「うぐいす」と梅の木、「牛久沼」などが描かれ、3本のまわし全体に茨城県の霊峰、筑波山の稜線(りょうせん)が描かれている。

 作製したのは5日目までつけていたアニメキャラクターの化粧まわしも手掛けた宮田刺繍(ししゅう)舗六代目日下商店で、初めて横綱に披露したとき「これは、これで非常にいいですね」と喜んでくれた、という。

 筑波山は朝は藍、昼は緑、夕は紫と山肌の表情をかえることから「西の富士、東の筑波」と神々しさの象徴とされ、高貴な色で表す「紫峰(しほう)」と呼ばれる。新たな三つぞろいをつけた稀勢の里は「いいものをいただきました」。序盤、中盤、そして終盤。横綱の相撲も「紫峰」のようにかわってゆく。

最終更新:5/20(土) 8:44

サンケイスポーツ