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台湾、姦通罪廃止に動く=司法改革国是会議が決議を採択

5/20(土) 19:18配信

中央社フォーカス台湾

(台北 20日 中央社)総統府招集の司法改革国是会議で18日、姦通罪の廃止を目指す決議案が全員一致で採択された。不倫をする男性側に有利とされる同罪の廃止が実現すれば、男女不平等な現状の改善にもつながると期待される。

台湾には姦通罪(刑法239条)が残っており、配偶者のいる者が配偶者以外の者と性的行為に及んだ場合、当事者の双方とも1年以下の有期懲役が科される。刑法は通常、告訴不可分の原則があり、配偶者が当事者のいずれかを告訴したり、告訴を撤回した場合、当事者すべてに効力が及ぶとされるが、刑法239条にはただし書きがつけられ、例外扱いとなっている。

このため、妻(或いは夫)が配偶者とその不倫相手を訴え、途中で配偶者に対する告訴を取り下げることで、不倫相手のみが罰せられるというケースが多い。国是会議に臨んだ委員は、不倫をした男性に有利な使われ方をしているのが現状で、同罪に問われる受刑者の大部分が女性であることを指摘。本意でない関係だったとしても、刑罰を恐れて警察沙汰にできない事例も少なくないという。

台湾では4月に、美人作家・林奕含さんが自殺。両親は、高校時代に通った塾の既婚講師にみだらな行為をさせられたことで精神を病んだと指摘し、社会を戦慄させた。当時の林さんも、同罪に問われることを恐れて沈黙を選んだ可能性が指摘されている。

このような現状を受けて、国是会議の決議文には、刑法239条を廃止すること、即時廃止が困難である場合はまずただし書きを削除すべきであるとの内容が盛り込まれている。女性団体などからは同罪が完全に廃止されるためには共通認識が必要で、その形成には長い時間がかかるとする見方がある一方で、法界からは世界の趨勢に合致していると前向きに受け止める声が出ている。

(王楊宇・陳至中/編集:塚越西穂)