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留学生パワーで経済活性化=地元就職や起業支援―大分県

時事通信 5/20(土) 4:34配信

 人口10万人当たりの外国人留学生数が都道府県別で全国1位の大分県。

 人口減少が進む中、留学生に地域経済の活性化の担い手になってもらおうと、昨年度から県内での起業や就労を支援する取り組みを強化している。

 ◇投資家と出会いの場
 起業を目指す留学生には投資家との出会いの場を提供。優れたアイデアを持つ留学生をコンテストで選び、コンサルタントが個別に指導してビジネスプラン作成を支援、投資ファンドなどに引き合わせる仕組みをつくった。起業する場合に条件となる「経営・管理ビザ」の取得に必要な「500万円以上」の資金確保を後押しし、起業のハードルを下げる。

 バングラデシュ出身で立命館アジア太平洋大学4年のシッヂィキー・エビさんは、日本に留学したい世界各国の高校生と日本の大学生をつなぐインターネット交流サイト(SNS)を立ち上げ、起業しようと考えている。自身の体験を踏まえ、「頼りにできる先輩のような人と留学前からつながっていたら…」と、アイデアを思い付いた。

 エビさんは、コンテストの最終審査に残り、投資ファンド向けのプレゼンテーションに参加。その結果、7社がエビさんのプランに興味を示した。その後、各社と交渉を進め、資金調達のめどが立ったという。

 ◇相互理解へ企業と交流会
 昨年11月には、別府市に「おおいた留学生ビジネスセンター」を開設。専門家による地元就職や起業に関する相談会、地元企業との相互理解に向けた交流会を開いている。会社設立を目指す留学生が安価に入居できるシェアオフィスの機能を持たせ、Wi―Fi(ワイファイ)やコピー機を利用できる交流スペースも設けられた留学生の支援拠点だ。

 5月に大分市内で開かれた交流会では、海外での事業展開や観光客対応のため、留学生の採用を考えている県内企業5社が参加。化粧品のウェブ販売会社社長は「日本の化粧品を買う訪日客が増えており、対応できる社員が欲しいが、大学などが開く合同説明会には東京の大手企業が参加するのでアピールしづらい。このような会は地元企業にとってありがたい」と語った。韓国出身の女子学生も「福岡や東京より大分で働きたいが、企業を見つけにくい」と述べ、情報収集の場として交流会の存在を歓迎していた。

 同センターは今後、留学生を対象にした企業見学会の開催を検討。職員は「互いを知る機会を増やすことが、留学生人材の活用定着に向けた第一歩」と話している。 

最終更新:5/20(土) 8:43

時事通信