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年収2000万円でも家計カツカツ “粉飾セレブ生活”のリアル

日刊ゲンダイDIGITAL 5/20(土) 9:26配信

 現金2万8000円が入ったバッグを奪い、強盗で逮捕されたメリルリンチ日本証券社員の米国籍の男(45)は5年前、東京・上目黒に1億円の一戸建てを購入。毎週末に妻子と外食するセレブな暮らしを送っていたのは、日刊ゲンダイの既報通りだ。

「外資系金融には20代で年収1000万円もザラにいて、メリルで40代なら2000万円は下らないはずです。でも見えっ張りも多いから、そのぶん支出も多い。不思議なもんで、年収が上がるにつれて『金がない』とボヤく連中が増える。要するに身の丈以上のぜいたくをしているんですが、家族や友人知人の手前、引っ込みがつかなくなっていたりするんです」

 そう言って苦笑いする外資系金融マンの直樹さん(39=仮名)も、引っ込みがつかなくなっているひとりだ。

 8年前に大学時代の同級生と結婚。妻は専業主婦で、名門私立に通う小学校低学年の娘がいる。娘の出産を機に、8000万円する都心のタワーマンションを頭金2000万円、残りを20年ローンで購入。月々の返済額は約28万円という。

「教育費はむろん、やれ英語だピアノだと、妻が娘に習い事をさせるお金もバカにならない。そのうえママ友を呼んでホームパーティー。デパ地下で買った高級ワインや総菜をバンバン振る舞っています。プライドが高い妻の決まり文句は『私に恥をかかせるの!』。外車に乗り、ハイブランドの服やバッグを買い、回転寿司はあり得ない。年2回の海外旅行は絶対。今さら『節約しろ』とも言い出しにくくて」

■ギリギリの家計で“セレブ生活”演出

 直樹さんいわく、そんな絵に描いたようなセレブ生活が現実に許されるのは、年収5000万円とか1億円プレーヤーだけで、大半は背伸びしている“粉飾セレブ”。庶民がうらやむ暮らしぶりも、ギリギリの家計で演出しているんだとか。

「40代までにバッと稼いで早期リタイアし、後は自分の好きなことをやる。それが外資系のスタンダードな考え方です。そもそも激務で壊れる人もいるし、リストラの恐れもある。そう長くは勤められない。年収1500万円、2000万円で稼ぎ以上のぜいたくを覚え、セレブな暮らしを続けようとすると、後々苦労するようです」(経済ジャーナリスト・岩波拓哉氏)

 国税庁「民間給与実態統計調査」(15年)によると、一年を通じて勤務した給与所得者は、男女合わせて4793万9728人。平均年収は420万4000円で、年収1000万円超えは4・3%、2000万円超えになると、たったの0・4%しかいない。

最終更新:5/20(土) 9:26

日刊ゲンダイDIGITAL