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合戦シーンなく地味な大河 「おんな城主直虎」は、とんちが効いた一休さん?

夕刊フジ 5/20(土) 16:56配信

 【トレンドウオッチャー木村和久の世間亭事情】

 直虎が一休さんって、タイトルから、とんちですなあ。NHKの大河ドラマ「おんな城主直虎」が、地味で視聴率が上がらないそうです。合戦シーンがなく、井伊家の、お家存続ドラマになっているのです。柴咲コウが直虎役で出演してますが、未だ名前負けです。頑張っていますが、それは知恵での功績ばかりです。

 徳政令を願い出る村に対し、村を寺に預けて「寺領」にすれば、徳政令が出せない珍妙な案で対抗します。さらに徳政令問題の説明で、今川家の駿府へ赴きますが、途中暗殺の危機が。これをどう乗り切るか。幼い虎松の後見役として、すなわち城主を譲ると宣言したのです。そしたら暗殺者達は消えてしまった。その隙に、直虎は駿府へ行って直談判をしてしまう。確かにとんちが効いています。だから直虎は、一休さんだと言いたいのです。

 大河ドラマは、合戦シーンが醍醐味ですが、最近は予算縮小で減っています。昔が懐かしい~。そういえば、大河ドラマの絶頂期、1988年の「武田信玄」に、私は雑兵役として、エキストラ出演した経歴があります。

 あの頃は、1話に1億円なんて予算がありました。山梨の牧場に100人ほど集まり、甲冑を着て槍を持って、行軍シーンから撮影。人が少ないから、武田と上杉の旗を交互に背負って、水増し撮影。延々歩かされて、最後は合戦シーン。

 これはチャンバラごっこみたいで楽しかった。はい終了です。皆さん、倒れて死体になってと、言われて倒れたら、目の前に牛のでかい糞が。「助けて~」と叫びたかったが、死んだフリなので、必死に我慢。いいなあ、中井貴一は、でっかいロケバスに籠りぱなしで、滅多に出てこないし。

 雑兵連中に話を聞いたら、各地区から人数を振り当てられた、強制ボランティアなのだそうです。なぜか? それは小淵沢町がロケセットを作ってNHKに貸し出し、撮影後「信玄館」として観光地にしたからです。これが100万人を超える大当たり。エキストラ動員は、街おこしのバーターだったのです。

 今の大河は、当時の予算の半分程度。大物武将も、合戦で討ち死にシーンなしの、ナレーションでの報告、俗に言う「ナレ死」ばかりです。

 今からでも遅くはない、マーブル柄の直虎アイスを売りだし、お金を稼いで、合戦シーンをやりましょう。なんで柴咲はハーゲンダッツのCMを降りたんだ、一番の後悔は、そこですかね。

 ■木村和久(きむら・かずひさ) コラムニスト、デイトレーダー、夕刊フジ「株-1グランプリ」月間優勝2回。日本文藝家協会会員。ゴルフ雑誌等に連載多数。

最終更新:5/20(土) 16:56

夕刊フジ