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【ボクシング】村田諒太1―2判定負けで世界奪取ならず 手数の差か

5/20(土) 22:11配信

東スポWeb

 WBA世界ミドル級王座決定戦(20日、東京・有明コロシアム)で、同級2位・村田諒太(31=帝拳)は同級1位アッサン・エンダム(33=フランス)に1―2で判定負けを喫し、王座獲得はならなかった。

 3人のジャッジの最初の2人の採点が割れ、最後の1人は「115―112」とコールされた。リングインの時も、12回の戦いを終えた瞬間も笑顔だった村田は勝利を確信したような表情を浮かべた。

 だが次の瞬間、リングアナが発した言葉は「チャンピオン、エンダム」。満員の会場の誰もが言葉を失う、まさかのコールだった。

 試合の立ち上がりはほとんど手を出さない。的確にジャブを当ててくるエンダムに何もできないようにも見えた。足を使うエンダムは村田としてはやりにくいタイプの相手だったが、陣営は「多少のジャブを当てられることがあっても3回までに先手を取る」作戦で臨んだ。

 勝負の分かれ目は、相手の距離から「半歩」中に入れるか。“圧力”を感じさせることができなければ、全く勝負にならない危惧もあった。

 だが村田は「独特の角度で打ってくるので、角度を見るまではこちらから打つ必要はなかった。予定通り」と冷静で、その言葉通りに観客の不安を振り払ったのが3回からだった。

 ジャブを小気味よく当てるようになると、最初のクライマックスは4回だ。カウンターの右ストレートをきれいにヒットさせて最初のダウンを奪う。残り10秒の拍子木を終了と勘違いしてガードを下げたエンダムに右をもう一発当てたが、これはスリップと判断された。

 5回と7回には村田の右がクリーンヒット。だがバランスを崩したエンダムは絶妙にロープに寄りかかり、ダウンとはならなかった。

 その後のラウンドも村田はパンチで明らかにダメージを与える。だがエンダムはバランスを崩しながらも決して倒れない。仕留めきれないまま、戦いは村田にとっては初体験となる11回へ。ここでもエンダムは倒れない。

 最終回もお互いにダウンはなかったが、村田の足は止まることはなく、最後まで攻め続けたようにも見えたため、会場内には判定勝ち間違いなし、のムードが漂った。

 しかし、ジャッジの1人は5点差でエンダムを支持。逆に村田を指示したジャッジは7点差をつけた。明確にポイントがどちらかに分かれたのはダウンがあった3回だけ。中盤以降は村田が確実にヒットさせていたが、手数はエンダムが多かった。ここで「世界」のジャッジを納得させるボクシングができなかったのが敗因だった。

 村田も「パンチを打った後に休んでしまうことがあったという反省はある」と話したものの、後の祭りだった。とはいえ元WBOミドル級王者を追い詰めたのも事実。「次」は必ずあるはずだ。

最終更新:5/21(日) 0:48
東スポWeb