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テロ準備罪、衆院委可決 23日通過へ 自公と維新賛成

産経新聞 5/20(土) 7:55配信

 衆院法務委員会は19日、共謀罪の構成要件を厳格化した「テロ等準備罪」を新設する組織犯罪処罰法改正案を、自民、公明の与党と日本維新の会の賛成多数で可決した。与党は23日に衆院本会議で可決、参院に送付する方針だ。参院では24日の審議入りを目指し、今国会での成立を図る。民進、共産など野党4党は大島理森衆院議長に対し、衆院本会議で採決しないよう要請した。

 テロ等準備罪の新設は、「国際組織犯罪防止条約」を締結するために必要とされる。締結すれば、犯罪情報のやりとりや犯罪人の引き渡し、他国からの証拠物の提供が円滑に進むメリットがある。

 19日の衆院法務委では4時間の質疑を実施した。金田勝年法相は「テロなどの組織犯罪と戦うためには国際社会と緊密に連携することが必要不可欠だ」と強調した。また、捜査機関の拡大解釈により一般人が対象になるとの懸念について「捜査対象にならないことは明らかだ」と述べた。

 19日の同委で参考人質疑を除く質疑時間の合計が、採決の目安とした30時間を超え、与党は採決に踏み切った。民進、共産両党は採決時、鈴木淳司委員長(自民)を取り囲んで抗議した。維新は、要求していた「取り調べ可視化の検討」などの法案修正で与党と合意したことから、賛成に回った。

 菅義偉官房長官は記者会見で「国会で丁寧な説明を尽くしてきた。組織犯罪に対し万全の態勢を整えることは極めて重要であり、今後も十分な審議の上、できる限り早く成立させたい」と述べた。

 野党4党は徹底抗戦する構えだ。与党は、参院の審議入りが24日よりも遅れた場合、成立を確実にするため6月18日までの今国会会期の延長も視野に入れる。

 テロ等準備罪の対象犯罪は277で、適用対象をテロ組織や暴力団、詐欺グループなどの組織的犯罪集団に限定した。構成員が2人以上で犯罪を計画し、うち少なくとも1人が現場の下見などの準備行為をすれば、計画に合意した構成員が処罰される。

最終更新:5/20(土) 8:20

産経新聞