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譲位特例法案 お住まい・組織・儀式は… 宮内庁、準備に本腰

産経新聞 5/20(土) 7:55配信

 ■時期決定まで「勝手に動けない」声も

 天皇陛下の譲位を可能とする特例法案が19日に閣議決定されたことで、宮内庁は譲位後の天皇、皇后両陛下のお住まいやお世話をする組織の態勢、譲位・即位に関連する儀式などの準備に全庁的に取り組む。一方で譲位・即位の時期が決まらないと正式に動き出せないとの声もあり、難しい対応を迫られている。

 「陛下の譲位が実現する道筋が見え、ようやく準備に本腰を入れることができる」。特例法案の閣議決定を受け、宮内庁関係者はこう表情を引き締めた。

 譲位後の両陛下のお住まいは、皇太子ご一家が生活される東宮御所とする方向で検討が始まっている。皇太子ご一家は入れ替えで皇居・御所に入られる。皇位継承に伴う費用を最小限に抑えたい陛下、皇太子さまのご意向に沿うという。

 御所、東宮御所とも改修が必要になるが、その間、両陛下は赤坂御用地内の赤坂東邸などに仮住まいし、皇太子さまは東宮御所から皇居に通い、行事や宮中祭祀(さいし)に臨まれる見通し。

 両陛下のお世話をする組織としては「上皇職」を新設。陛下は全ての公務を皇太子さまに譲られるが、私的な活動を増やされる可能性が高く、当面は現在の「侍従職」と同程度の約80人規模を想定する。また、秋篠宮ご一家を支える新設の「皇嗣職」は約50人規模の見込みで、現在より約30人増える計算になる。

 お住まいの改修や職員の増員は予算が伴い、平成31年元日の「即位・改元」であれば、今年8月までに概算要求を行う30年度予算に盛り込む必要がある。

 ただ、譲位・即位の時期については、「30年12月末に即位、31年元日改元」や「31年4月に即位・改元」などの選択肢も浮上しており、「譲位・即位の時期が決まる前に、宮内庁だけ勝手に動けない」(宮内庁幹部)との本音が漏れる。

 即位関連の儀式では、譲位の儀式が200年ぶりに復活しそうだ。別の幹部は「一連の儀式は喪中だった平成と同じ形でいいのか。皇族方の装束の用意にも一定時間かかる。譲位・即位時期がいつであれ、スムーズな代替わりとなるよう環境を整えたい」と話す。

最終更新:5/20(土) 7:55

産経新聞