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東芝2次入札 半導体売却、4陣営応札 日米連合、意思表明のみ

産経新聞 5/20(土) 7:55配信

 経営再建中の東芝が19日締め切った半導体子会社「東芝メモリ」売却の2回目の入札に、4グループが応じたことが分かった。政府が主導する「日米連合」による買収提案は、日本企業集めが遅れて意思表明にとどまったもようだ。一方、半導体工場を共同運営する米ウエスタンデジタル(WD)とは売却をめぐり対立。この影響で当初予定した6月末までの売却先決定は難しくなった。

 2次入札には、日米連合▽韓国の半導体大手SKハイニックス▽台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業▽米半導体大手のブロードコム-の4陣営が応札したもようだ。

 東芝は経営再建に必要な資金を得るため、「2兆円以上」(綱川智社長)の買収提案を求めているが、東芝幹部は「それぐらいの金額は示してもらった」と打ち明けた。

 SKハイニックスは米投資ファンドのベインキャピタルと組み、ベインが主導する形での買収提案を検討している。日本政府はアジア勢が買収する場合は外国為替および外国貿易法(外為法)に基づく中止勧告で阻止することを視野に入れており、SKは米ファンドと組むことで中止勧告をかわす狙いとみられる。

 一方、鴻海傘下のシャープ首脳は19日、「今週、(締め切りのスケジュールは)変わらないとの連絡を(東芝サイドから)受けた」と述べ、鴻海とともに予定通り入札の手続きを進める考えを示唆した。

 こうした中、官民ファンドの産業革新機構や日本政策投資銀行、米投資ファンドのコールバーグ・クラビス・ロバーツ(KKR)などが組む日米連合の買収提案には、具体的な計画は織り込まれていないとみられる。複数の日本企業が少額ずつ出資する構想だが、事業会社集めが難航し、陣容が固まっていないためだ。

 東芝は、日米連合を有力な売却先として期待しており、陣営の形成を待つため追加の提案を受け付ける構えだ。

 だが、東芝メモリを売却できるかはWD次第。WDは工場に共同投資する際の契約で、第三者への売却に拒否権があると主張しているからだ。14日には国際仲裁裁判所へ売却差し止めを求める申立書を提出した。

 関係者によると、来週WD幹部が来日し、東芝首脳や日本政府関係者と協議する方向で調整している。ただ、東芝幹部は19日、6月末の定時株主総会で売却先を説明するのは「難しい」と語った。

最終更新:5/20(土) 8:22

産経新聞