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鉄道系、相次ぐホテル参入 JR東「目標1万室」

産経新聞 5/20(土) 7:55配信

 5月中旬に訪日外国人旅行者数が過去最速で1千万人を突破し、都市部を中心に宿泊施設の不足がささやかれる中、鉄道各社がホテル事業の拡大にかじを切り始めた。人口減少で鉄道事業の先細りが避けられない中、鉄道インフラとの相乗効果も見込めるホテル事業は収益の柱となる可能性を秘めており、今後、新規建設が本格化しそうだ。

 「平成32年ごろまでに1万室を超えるホテルチェーンを目指す」。JR東日本の冨田哲郎社長は5月9日の記者会見で、グループが首都圏を中心に43カ所で計約6300室を展開する「メトロポリタンホテルズ」や「ホテルメッツ」などのホテルについて、32年には60カ所に拡大する構想をぶち上げた。今月下旬にも、東京都千代田区の秋葉原駅隣接地で196室の「ホテルメッツ秋葉原(仮称)」を着工する予定だ。

 西武ホールディングス(HD)は、1泊1室の客室単価を1万円前後に抑えた宿泊特化型のホテルを31年度をめどに展開。今後10年で新ブランドを中心に約100カ所を開業する予定だ。傘下のプリンスホテルの平均客室単価は約1万5千円(28年度)だが、培ったノウハウを新ブランドで生かし、「欧米にも照準を合わせ、さまざまな所得層の客を取り込みたい」(西井知之取締役)考えだ。

 京王電鉄も宿泊特化型の「京王プレリアホテル」を30年秋開業の京都市に続き、翌年夏には札幌市にもオープンの予定。2棟で約200億円を投じる。

 みずほ総合研究所の試算では32年に政府が目標に掲げる訪日客数4千万人を達成したと仮定すると、東京や大阪など13都道府県で宿泊施設4万4千室分が不足。人口減で通勤や通学などの固定客減少が見込まれる鉄道各社は市場開拓のチャンスと見ており、冨田社長は「大きな経営の柱とし、シェアを取りに行かなければ」と気を引き締める。観光庁の田村明比古長官は19日の記者会見で「ホテルの投資計画などは出ているが、受け入れ態勢は道半ばだ」と強調、民間による施設整備のさらなる加速に期待感を示した。(臼井慎太郎)

最終更新:5/20(土) 8:24

産経新聞