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巡視船9隻の編隊、航空機やヘリも…海上保安庁5年ぶり総合訓練 対テロ訓練も

産経新聞 5/20(土) 15:56配信

 海上保安庁の総合訓練が20日、東京湾の羽田沖で実施され、巡視船艇やヘリコプターを使った本番さながらの海難救助訓練などを披露した。尖閣諸島(沖縄県石垣市)周辺の領海警備の影響で中止が続いていたが、開催を求める声が強く、規模を前回平成24年の半分程度に縮小して5年ぶりに実施した。

 訓練は茨城から静岡にかけての沿岸など太平洋海域を担当する第3管区海上保安本部(横浜市中区)が主催、約2千人が巡視船3隻から見守った。観閲式は行われなかったが、石井啓一国土交通相も視察した。

 訓練は、巡視船艇9隻の編隊航行と、航空機2機とヘリ2機の編隊飛行から開始。続いて、ケミカルタンカーの爆発事故が発生し、乗組員1人が海に投げ出されたとの想定で救助訓練を実施した。特殊救難隊の隊員がヘリからロープで降下し、漂流する乗組員をつり上げて救助した後、消防船が放水した。

 対テロ訓練では、「テロリストの武器密輸船」にふんした巡視艇を2隻で追跡し、船上から閃光(せんこう)弾や音響弾を投げて警告。密輸船からの攻撃に小銃で対応し、海上保安官が乗り込んで制圧した。

 3隻の巡視船が時速40キロ以上で進み、隊列を変える高速機動連携を披露。機関砲の音が響くと、観客から拍手と歓声が上がった。

 海保は平成24年まで総合訓練を定期的に実施していたが、日本政府が尖閣諸島を国有化した同年9月以降、中国公船が荒天時を除いてほぼ毎日、接続水域を航行するようになったため、全国の巡視船を応援派遣して対応。25年からは開催を見送っていた。

 視察を終えた石井国交相は「海の上で活動するため目にすることの少ない海上保安庁の業務を知ってもらえるよい機会になった」と述べた。訓練は21日も実施される。

最終更新:5/20(土) 16:01

産経新聞