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【魔界】志田光らプロレスラーの“切ない芝居”に涙

5/20(土) 12:40配信

スポーツナビ

“音楽×プロレス×演劇”で魅せるファイティングミュージカル「魔界」が、5月19日に魔界アリーナ(新木場1st RING)で「第三十五回魔界~大三島の別れ~」を開催した。

 魔界のメインストーリーのひとつが、志田光演じる鶴姫を中心とした大三島。鶴姫こと大祝鶴が、兄や恋人を想い自殺した“鶴姫伝説”は史実に則った出来事だが、魔界では鶴姫の恋人である越智安成(新納刃)が実の兄で、鶴姫の兄とされていた大祝安房(佐藤悠己)とは血がつながっていなかったという、韓流ドラマも真っ青な仰天ストーリー展開に。

 魔界が三軍対抗戦に突入すると、鶴姫は五芒星軍、安成は魔界水軍、そして安房は黒魔術軍に別れてしまう。しかも鶴姫は安成と安房に関する記憶を奪われてしまい、もはやこの3人が再び手を取り合うようなことはないと思われていた。

 ところが、戦いの中で鶴姫は「愛する者の記憶」のみを取り戻す。鶴姫が取り戻したのは、黒魔術軍というダークサイドに墜ちながらも、血のつながっていない妹を想い続ける安房……、ではなく安成の記憶だった。実の妹との結ばれてはいけない恋に悩みつつ、どうしても鶴姫に親友である安房の記憶を取り戻してほしい安成。今回の第三十五回公演で、この大三島がひとつの結末を迎えることになった。

 五芒星軍と魔界水軍が黒魔術軍討伐のために共闘。一気に合戦で激突することになったのだが、黒魔術軍は秘策としてプロレスリングZERO1のジェームス・ライディーンが演じるハーデスを投入。レディビアード演じるルイス・フロイスとの“超強力ガイジンタッグ”で大暴れしてみせた。

 14人のプロレスラーと4人の役者、総勢18人参加のバトルロイヤル状態となった合戦。リング上だけでなく客席にまで雪崩れ込んでいき、会場全体が戦いの場になっていく様は、プロレス会場でも滅多にお目にかかれない光景だった。

 そして、ついに浦えりか演じる滝夜叉が鶴姫を捉えることに成功。トドメを刺すことを命じられた安房は剣を手にする。しかし、安房が刃を向けたのは鶴姫ではなく黒魔術軍だった。

 一途な想いを貫いてどうにか鶴姫を救出した安房だが、黒魔術軍は裏切り者への制裁として、次々に安房に斬りかかる。最後は大の字に倒れた安房の首を、真田大助(三富政行)がはねてみせた。それでも安房のことを思い出せない鶴姫、そんな鶴姫へのやるせなさと親友を守ることができなかった自分の不甲斐なさに苦しむ安成。大三島は安房との別れという悲しい結末となった。

 ド迫力の大乱闘から一転して、クライマックスでは志田、新納、そして佐藤という3人のプロレスラーが中心となって、“切ない芝居”で観客を魅了。中には思わず涙する観客もいたほどだ。魔界に参加したプロレスラーは、表現者としてのスキルを着実に上げていっている。

文・佐瀬順一

最終更新:5/20(土) 12:40
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