ここから本文です

諫早湾、オスプレイ「どちらも国」漁業者、不信あらわ 防衛副大臣来県 佐賀

佐賀新聞 5/20(土) 15:30配信

諫早開門問題が影

 国の政策に対する不満の声が相次いだ。オスプレイの機体の安全性を説明するため19日に来県した防衛省の若宮健嗣副大臣に、農水省の諫早湾干拓事業の開門問題が影を落とした。「漁業者にとってはどちらも国」。強まる不信感から双方の連携を求める佐賀県側が思いをぶつけ、若宮副大臣は神妙な面持ちで受け止めた。

 「国の公共事業、国の政策に対する信頼感が失われる状況になっている」。副大臣と面談した山口祥義知事は、駐屯地予定地の地権者でもある漁業者の雰囲気を伝えた。

 地権者説明会を翌日からに控えた4月25日、農水省は国営諫早湾干拓事業を巡る長崎地裁の開門差し止め判決について控訴せず、開門しない方針を決めた。「省庁の壁」を承知の上で山口知事は同じ「政治家として」この話を切り出した。

「お付き合いしようという手と、別の手」

 「片やお付き合いしようという手と、片や別の手がある」と、漁業者に映る国の姿勢を説いた。今後、さらに防衛省と漁業者との関係が重要になっていく中で、「皆さんには別の問題でしょうが、国としてどう対応するのか議論してほしい」とくぎを刺した。

 県有明海漁協の徳永重昭組合長も「国がする事業だから(諫早湾干拓事業とオスプレイを)個別のものだとは考えない。いろいろな過去の問題を払しょくしないと、この問題は進まない」と強調した。同席した漁協たら支所運営委員長の竹下元一副組合長は、赤潮被害で県西南部のノリが記録的不作だった窮状を訴え、「何も解決しないまま次から次に問題が来て、なかなか理解しにくい」と重ねた。

 県議会の石倉秀郷議長、佐賀市議会の福井章司議長も同様に「漁業者にとっては防衛省も農水省も同じ国」と指摘し、関係省庁間の連携や漁業者への丁寧な対応を求めた。

 根強い「国」への不信感。面談を終えた若宮副大臣は「(諫早湾の開門問題は)農水省の管轄だが、漁業者の皆さんからすれば、国がやっていることではないかという思いはあるだろう。その点はしっかり受け止めたい」と理解を示した。ただ、具体的な対応を問われると「今日の話なので内容を話せる段階にはない」と、農水省に相談したいと述べるにとどめた。

最終更新:5/20(土) 15:30

佐賀新聞