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フォーミュラEパリePrix決勝:セバスチャン・ブエミが今季6戦5勝を達成。2位ホセ・マリア・ロペスはFE初表彰台

5/21(日) 1:26配信

motorsport.com 日本版

 フォーミュラE第6戦パリePrixの決勝が行われ、ルノー・e.ダムスのセバスチャン・ブエミが優勝した。ブエミは、この勝利によって今季5勝目を挙げ、さらに2戦連続ポール・トゥ・ウィンを達成した。

現在のドライバーズスタンディング。ブエミが独走中

 シグナル消灯と共に49周に及ぶ決勝がスタート。2番手グリッドから発進したジャン-エリック・ベルニュ(テチータ)はブエミに並び、サイド・バイ・サイドのまま第1コーナーに向かった。しかし、ブエミはベルニュに前を譲ることなく、ポジションを堅持してホールショットを決めた。またオープニングラップで、エステバン・グティエレス(テチータ)を交わしたニック・ハイドフェルド(マヒンドラ)が4番手に浮上した。 

 首位ブエミと2番手のベルニュは最速ラップを更新し合うも、ブエミの方がややレースペースが良く、ふたりのタイム差はじわじわと広がっていく。

 レース開始から10周目のターン1で、今季初参戦のマヒンドラのフェリックス・ローゼンクビストは、グティエレスを抜かし5番手へポジションを上げた。

 13番グリッドからスタートしたルーカス・ディ・グラッシ(アプト・シェフラー・アウディ・スポート)は、オープニングラップで15番手に沈んでいた。スタートから10周目にファンブーストを獲得したディ・グラッシは、前を走る新人トム・ディルマン(ヴェンチュリ)のイン側を狙うが、前に出ることは叶わなかった。さらに14周目には、アントニオ・フェリックス・ダ・コスタ(アンドレッティ)に交わされてしまう。

 フラストレーションを溜め込んでいたディ・グラッシは16周目のターン8で強引にダ・コスタの前に出て、アウト側から覆い被さった。行き場を失ったダ・コスタは、ディ・グラッシとクラッシュ。イン側に吹き飛ばされたダ・コスタのマシンは、ウォールに当たって大破した。一方のディ・グラッシは軽傷で済み、素早くその場を立ち去ってレースに復帰した。

 その後、ダ・コスタのマシンを回収するためフルコースイエローが宣告された。それを合図にピットインを行ったのは、11番手以下ミッチ・エバンス(ジャガー)、ダニエル・アプト(アプト・シェフラー・アウディ・スポート)、ディルマン、ネルソン・ピケjr.(ネクストEVニオ)、アダム・キャロル(ジャガー)、ステファン・サラザン(ヴェンチュリ)、ディ・グラッシらだった。その翌周には上位勢のブエミ、ベルニュ、ロペス、ハイドフェルドらがピットインした。

 一時的にローゼンクビストがトップになるが、結局ピットインし、それにオリバー・ターベイ(ネクストEVニオ)が続いた。マイク・コンウェイ(ドラゴン)はこのタイミングで唯一ピットインを行わなかった。

 ターベイがピットインしたと同時に、フルコースイエローが解除。ローゼンクビストは上位でレースに復帰することができたものの、ターベイはタイミングが悪く、トップ10圏外でレース復帰をすることになった。

 この一連の流れによって、隊列は首位コンウェイ、ブエミ、ベルニュ、ロペス、ハイドフェルド、ローゼンクビスト、グティエレス、フラインス、プロスト、ディ・グラッシという格好になった。

 スタートから26周目にコンウェイがようやくピットイン。再びブエミが首位となった。

 ディ・グラッシはダ・コスタとの接触で最後尾付近までポジションを落としたものの、ピットイン時に大きく順位を上げ、10番手まで回復していた。さらにコンウェイのピットインによって9番手まで順位を上げたディ・グラッシは、27周目にファンブーストを使用してプロストを攻略し8番手へ浮上した。

 30周目にグティエレスも交わし、さらに上位を目指すべく猛追するディ・グラッシだったが、ピット作業の最低時間(70秒間)が不足していたことでドライブスルー・ペナルティを受ける羽目になってしまう。32周目の終わりにペナルティを消化したことで、一気に18番手に沈んだばかりか、周回遅れになってしまい、上位進出は厳しい状況となってしまった。

 ブエミを懸命に追いかけていたベルニュだが、34周目のターン13のイン側にマシンの右側をヒットさせてしまい、そのまま停車した。このクラッシュは、ドライバーのステアリング操作にマシンが全く反応していないように見える、実に不可解なものであった。モナコに続き2戦連続でリタイアとなったベルニュは、肩を落としながらコース外へ。ベルニュのマシンを回収するためにセーフティカーが出動した。

 38周目にセーフティカーがコースから抜けてレースが再スタート。ベルニュのリタイアにより2番手に浮上したロペスは、ラスト10周でブエミを追うことになった。一時はブエミの1秒以内に迫るも、ブエミは抜群に安定したペースでロペスを遠ざけた。ふたりのタイム差は1-2秒の間を推移していた。

 残り4周というところで、戦略を変えファステストラップを記録すべく、アタックしていたディ・グラッシが単独クラッシュ喫する。これで再びセーフティカーが出動。この結果、セーフティカーが先導してチェッカーフラッグを受けることとなった。

 結局ブエミが優勝。今季6戦目にして5勝目を挙げた。その強さ、安定性は恐るべきである。2位はフォーミュラE初の表彰台獲得となったロペス、3位はハイドフェルドで2戦連続で表彰台に上った。4位以下は、ローゼンクビスト、プロスト、フラインス、ピケjr.、ディルマン、エバンス、サラザンが続いた。

 なお、フラインスとグティエレスは、フルコースイエロー時の速度違反を取られ、5秒のタイムペナルティを被ったため、フィニッシュ時の順位からポジションを落としている。

 またアプト・シェフラー・アウディ・スポートのダニエル・アプトはラスト1周までトップ10圏内で走行していたが、SC先導中の最終ラップでマシントラブルのためコース上にマシンを停車させ、無念のリタイアとなってしまった。

 次戦ベルリンePrixは、6月10~11日に2レース制で行われる。