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さいたま市長選、現職・清水氏3選 市のPR路線、信任受けた結果に

5/21(日) 20:21配信

埼玉新聞

 任期満了に伴うさいたま市長選は21日投開票され、現職の清水勇人氏(55)が、元衆院議員の中森福代氏(67)、さいたま地区労働組合協議会議長の前島英男氏(64)=共産推薦=の新人2人を引き離して3選を果たした。2期8年の実績を強調し、“市民党”を掲げて戦った清水氏は事実上、各党相乗りとなる支援も取り付けた。大型イベント開催を批判した新人2氏が敗れたことで、高齢化社会の到来前に“選ばれる市”を目指して人口増と税収確保を狙う市のPR路線が信任を受けた結果となった。

 清水氏は、前回市長選で徹底的な政党色排除を掲げて再選を果たしたが、今回は市議ら個人的支援は寛容に受け入れた。その結果、政党の推薦は求めずに基本路線の“市民党”は継続したものの、実際は民進改革、自民系、公明の各党相乗りとなり、満遍なく支持を拡大した。告示日の街頭演説では上田清司知事も友情支援として初めて清水氏の応援に立った。

 「幸福度政令市ナンバー1」「市民満足度過去最高の83・2%」「待機児童ゼロ」など2期8年の市民生活に密着した成果を強調。新人2氏が世界自転車大会、国際芸術祭などの大型イベント開催に異を唱えたのに対し、清水氏は「10年後には人口減少に直面する」と視点を未来へ導き、「少子高齢化社会でも福祉、子育て支援などを充実させるには、人口増に伴う税収増が不可欠」と成長戦略を声高に提唱。「人口が増えている今こそ、“選ばれる都市”を目指して市のPRに投資する時」と市民の理解を求めた。

 中森氏は、「経済効果が実感できない」と大型イベント開催を批判し、今回の選挙を「税金をイベント開催に使うか、教育、福祉、生活に使うか二者択一の選挙」と有権者に支持を求めたが、元衆院議員の知名度を十分に生かせず、支持拡大に苦戦した。

 前島氏は、大型イベント開催、地下鉄7号線延伸の見直しを掲げ、「市民生活重視へ税金の使い方を変える」と強調。共産の推薦を背景に、教師生活37年の経験から自らを“あったか先生”と称して行政と現場の溝の解消を訴えたが、浸透し切れなかった。

最終更新:5/21(日) 20:21
埼玉新聞