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共謀罪、衆院法務委で可決 専門家「かつての治安維持法になってしまうのが怖い」

5/21(日) 15:30配信

AbemaTIMES

 「テロ等準備罪」いわゆる“共謀罪”の法案が19日午後、衆議院の法務委員会で採決され、与党と日本維新の会の賛成多数で可決された。委員会では4時間にわたって質疑が行われた後、自民党が採決を求める動議を提出。民進党や共産党などが抗議する中、賛成多数で可決した。

 「テロ等準備罪処罰法案」を正式名称とした共謀罪は「テロを含む組織犯罪を未然に防止しこれと戦うための枠組みである国際組織犯罪防止条約を締結して国民の生命・安全を守るため」(法務省ホームページ)を目的とした法案だが「犯罪防止という目的がかえって監視社会になるのではないか」「人権が侵害されるのではないか」というおそれから野党や弁護士協会が反対していた。

 世界的に相次ぐテロ犯罪や3年後の東京オリンピック・パラリンピック開催に向けて、犯罪を未然に防ぐ必要に迫られている。それでもテレビ朝日コメンテーターの川村晃司氏は「犯罪を起こす準備もしていないのに、目つきが悪いとか『警察の横暴を止める』といったシンポジウムに行っただけで『おかしなことを考えているんじゃないか』と人の心の中を監視して、警察の判断で取り調べすることさえ可能になってしまう」と共謀罪のリスクを説明した。

 また「『テロ等』とつけることによって、2020年の東京オリンピックに向けて日本も加盟する国際犯罪防止条約の要望に応えることが出来る」と話したが、アメリカ、イギリス、ロシア、中国などは国内法が整備されているので共謀罪を制定しなくても条約に加盟しているとし、共謀罪を新たに作ったのは、これまでの法律が少なかったノルウェーやブルガリアの2カ国だけだという。

「日本は刑法がしっかりしているので共謀罪を作る必要はないという意見が多い。ただ、2020年を迎えるにあたって、捜査当局は『何が起こるか分からないから事前に少しでもテロの動きがあれば取り締まる』と言っている。ただ問題はその判断を警察当局がするということ。捜査当局が恣意的に判断してしまう可能性がある。警察に全権を委ね、かつての治安維持法のような形になってしまうのが怖い」と解説した。

 与党は23日の衆議院本会議で法案を通過させた後、24日には参議院で審議入りさせる方針。19日の法案可決後、国会前には法案に反対するたくさんの市民が集まった。川村氏は「本当に必要な法律なのかどうか法務大臣がしっかり答え、参議院でも十分な審議を行って欲しい」と訴えた。(AbemaTV/原宿アベニューより)

最終更新:5/21(日) 15:30
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