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ボクシング 沖縄県関係選手飛躍の予感 大湾と千葉

5/22(月) 11:34配信

琉球新報

 20日、トリプル世界戦が行われた東京の有明コロシアムでは、世界ボクシング評議会(WBC)フライ級の新王者となった比嘉大吾のほかにも、世界のアンダーガードとして大湾硫斗(白井・具志堅スポーツジム、美来工科高出)と千葉開(横浜光ボクシングジム、那覇高中退)の沖縄県関係選手が登場。いずれも相手をリングに沈め、これからの成長を予感させた。


◆大湾、プロ白星発進

 この春、高校を卒業したルーキーの大湾硫斗が53キロ契約4回戦に挑み、タイのセーンラチャン・ソーテパタニー(17戦10勝3KO7敗)を2回20秒TKOで下してプロデビューを白星発進した。全国高校総体フライ級3位の実績もあるが「プロは手数が全く違う。勝ってほっとする感じもないし、ちゃんと実力が出し切れなかった」と浮かれた様子はなく、勝利も“洗礼”と受け止める。

 1回、左を突いてのジャブからボディーに振って相手の足を止め、上下を攻めた。終了間際に連打から右フックをこめかみに入れた。2回、ダメージが見える相手をロープに詰めて連打から倒した。映像で見るプロの実戦と異なり「きれいに当てようと思ってもガードで当たらないし。思ってたより倒れない」と独特の感触を確かめた。

 「ボディーで倒したのはプロ向き。デビュー戦としてはばっちりだ」。洲賀崎伸一トレーナーは及第点を付けた。先輩の比嘉や江藤光喜らの身近で練習するジムでは「みんなサンドバッグとか打ち続け、びっくりする」。高校時代は「30~40分シャドーやってすぐ帰ってたから」とひょうひょうとした語り口だ。

 比嘉の王座奪取の歴史に巡り合わせるのも運のうち。「こんな大観衆で埋まる会場でやらせてもらって感謝している。試合が決まるたびに集中して頑張りたい」と大きな目に力を込める。“新星”への階段を一歩ずつ駆け上がる大湾に注目したい。
 (石井恭子)


◆千葉、5連続KO/岩手出身、沖縄育ち

 バンタム級6回戦に出場した千葉開(24)。タイのフェザー級6位の選手を相手に3回2分22秒TKOで勝利を収めた。戦績は5戦5連続KOとなった。

 千葉は岩手県で生まれ、小学校から高校までを沖縄で過ごした。競技は高校入学とともに始め、高校を中退して上京し、2015年に現在所属する横浜光ボクシングジム(神奈川県横浜市)からプロデビューした。

 所属ジムの石井一太郎会長は「千葉は素晴らしい才能の持ち主。強いので相手が嫌がって試合がなかなか組めないくらいだ」と将来性に期待を寄せる。指導する長谷川雄治トレーナーは「センスや努力する気持ちを十分に持っている。世界に通じるボクサーに育てたい」と話す。

 千葉は試合後、涼しい顔で控え室に引き上げた。「勝って当然の試合。しっかり倒すことができてホッとしている。緊張感はなく、試合を楽しむことができた」と冷静に振り返り、「これからもっと強くなって大きな舞台でいいところを見せたい」と話した。

 ボクシング王国沖縄の復活に向けて、楽しみなボクサーがまた一人誕生した。(和田清首都圏通信員)

琉球新報社

最終更新:5/22(月) 11:34
琉球新報

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