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関ジャニ∞、野外フェス初参戦の反響 爪あとと今後への期待を残す【コラム】

5/22(月) 16:19配信

オリコン

 人気グループ・関ジャニ∞が21日、東京・若洲公園で開催された音楽イベント『METROCK2017』(METROPOLITAN ROCK FESTIVAL/通称・メトロック)で自身初となる野外ロックフェスに挑戦した。チケット完売後に急きょ発表された関ジャニ初参戦は、彼らのファンだけでなく、フェス常連客にも大きな驚きを与えた。彼らは音楽ファンからどのように迎え入れられ、どのようなパフォーマンスで応じたのか。そこには確かな爪あとを残し、今後のグループとしての成長を期待させる7人の姿があった。

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 「完全アウェイ」と言われていた今回のフェス参戦だったが、当日の会場では「関ジャニ」というワードがあちらこちらから耳に届き、いい意味で“台風の目”となっているように感じられた。開演時間の午後5時50分には最大2万人収容できる会場の後方まで人があふれる大盛況ぶり。確かに前方には関ジャニのライブグッズを身につけた既存ファンも多く見られたが、それも一握りで、男性客も想像以上に多かった。

 メンバーがステージに現れると黄色い声援が巻き起こったが、村上信五(Key)は冒頭で「きょうのきょうだけは、純粋にみんなに音楽を届けに来た」と宣言。定番曲「ズッコケ男道」で心を鷲づかみにすると、観客は一気に縦ノリに。峯田和伸(「言ったじゃないか」)や高橋優(「象」)、レキシ(「侍唄」)、OKAMOTO’S(「勝手に仕上がれ」)らから提供された楽曲や錦戸亮(G、Vo)作詞作曲の「Tokyoholic」、ラストは関ジャニが初のバンド体制でリリースしたシングル「LIFE~目の前の向こうへ~」(2010年)で締めくくり。全10曲、ロックバンドとして“本気”のセットリストで挑んだ。

 一部メンバーは2004年のデビュー以前から10年以上の楽器経験者。キャパシティ1000人程度の大阪松竹座からアリーナ、ドーム、そしてスタジアムまで駆け上がってきた彼らだからこそできるパフォーマンスを展開した。すでにソロデビューも果たしている渋谷すばる(Vo、G)は力強い歌声で圧倒し、丸山隆平(B)がベースソロのタイミングを間違えて錦戸や渋谷からイジられると温かな笑いが起きる。安田章大(G)が目を見開いて観客を煽りまくれば「ウォー」という歓声がこだまし、端正なルックスで人気の大倉忠義(Dr)のダイナミックなドラムや、バラエティー番組で活躍する横山裕(Per)のトランペット演奏で意外性に驚く声も聞こえた。

 後方ではサークルモッシュで砂ぼこりが舞い、体全体を自由に揺らして踊りまくるオーディエンスの姿も。ジャニーズタレントのライブでは滅多に見られないであろう光景があった。

 終演後に同グループのライブを初めて観たというバンドファンにも話を聞いた。30代前半の男性は「ジャニーズのライブは初めて観たんですけど、楽しかったです。男子禁制のイメージがあったけど、機会があればまた見てみたい」。KANA-BOON、キュウソネコカミを目当てに来たという20代後半の女性客3人は「みんな、イケメンだった! 楽器も普通にうまかったです!」と興奮冷めやらぬ様子だった。

 さらに「熱量、技術ともに他のバンドと遜色なかった。生で観られてよかった」(SHISHAMOファン/20代前半女性)。「渋谷さんがロックスターのようでかっこよかった。いい意味でジャニーズじゃないみたい(笑)」(エレファントカシマシのファン/20代前半男性)。ほかにも「思ったよりちゃんと楽器を弾いていた」「ボーカルの人(渋谷)がよかった」「安田くんがかっこよかった」など最後まで会場に残っていた観客の意見だということを加味しても大成功といえそうだ。

 一方で、「知っている曲が全然なかった」(20代前半の男女カップル)といった誰もが知る1曲を望む声もあった。しかし、なじみのないアーティストや楽曲との出会いの場であるフェスへの出演は、新規ファンをつかむ絶好のチャンス。ここで興味を持った層に対して、今後どのようなアプローチを仕掛けていくのかにも注目が高まる。

 ライブ中の7人は、見たこともない景色を前に楽しそうに目を輝かせ、とにかく全力で音楽を届けようとする気概が感じられた。最後に渋谷が「関ジャニ∞っていうアイドルグループやってます!」とあいさつしたとおり、アイドルでありながらロックバンドとしてもアピールした今回の機会は、彼らのターニングポイントになっていくに違いない。関ジャニ∞はもっと遠くへ行ける――。そう確信させられた1日だった。

最終更新:5/22(月) 18:44
オリコン