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2017年度から厚生労働省と日本年金機構が「国民年金の強制徴収」する対象者を拡大した理由

5/22(月) 6:10配信

マネーの達人

自営業者やフリーランスなどが加入する国民年金の、保険料の納付率を向上させるため、厚生労働省と日本年金機構は強制徴収する対象者を、2017年度から拡大する方針です。

あるインターネットの掲示板を見ていたら、こういった対象者の拡大について、次のような意見が書き込まれておりました。

「年収300万円くらいの方から強制徴収するなんて、厚生労働省と日本年金機構は弱い者イジメをしている」

「厚生労働省と日本年金機構は、強制徴収する対象者の拡大により、積立金の運用に失敗したつけを、国民に回そうとしている」

このいずれについても、正しい意見のように見えますが、次のように間違っている部分もあるのです。

強制徴収の基準は「年間収入(年収)」ではなく「年間所得」

預貯金、自動車、給与などの財産を差し押さえされ、国民年金の保険料を強制徴収されるのは、「年間所得が350万円以上で、未納月数が7か月以上」という方でした。

この基準が2017年度から、

「年間所得が300万円以上で、未納月数が13か月以上」

に変更されるので、強制徴収の対象者が拡大されるのです。

ここで注意すべきなのは、強制徴収は「年間収入(年収)」ではなく、「年間所得」を基準にしているという点で、上記のような書き込みをした方は、この点を勘違いしているのではないかと思いました。

年収から必要経費(給与所得控除)を引くと、年間所得が算出される

自営業者やフリーランスについては、年収から「必要経費」を引くと、年間所得が算出されます。

また会社員(正社員、パートやアルバイトなど)については、会社員の必要経費とされる「給与所得控除」を年収から引くと、年間所得が算出されます。

これを元に強制徴収の対象となる「年間所得300万円以上」を、年収に換算してみると、例えば会社員の場合には、「年収442万8000円以上」になります。

■自営業者やフリーランスの場合

事業内容によって必要経費の金額に違いがあるので、具体的な年収は示せませんが、おそらく会社員より年収が高かったとしても、強制徴収の基準から外れる場合が多いと思うのです。

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最終更新:5/22(月) 6:26
マネーの達人