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マンション修繕多能工、「太陽」が自前で職人学校 同業他社からも“生徒”受け入れ

5/22(月) 13:59配信

日刊工業新聞電子版

塗装など5工種、自前で育成

 太陽(さいたま市南区、阿部悠久子社長)は、マンション大規模修繕工事の多能工を毎年10人程度育成する。同緑区に21日に開所する「達工房さいたま研修センター」で座学と実践的な教育・訓練を行う。塗装など5工種について、多能工を自前で育成するのは珍しく、同業他社からも“生徒”を受け入れる。大規模修繕のニーズが高まる中、慢性的な職人不足を解決する先駆けになりそうだ。

 研修の対象は塗装のほか、下地補修、防水、塩ビシート、シーリング。センターでは各工種の学科教育や技術指導、現場研修などを行う。一般社団法人大規模修繕工事・優良職人支援機構(東京都豊島区、立岡陽代表理事)が認定する「職人マイスター」の取得を目指す。これを取得すると“卒業”となり、その後の独立など進路も支援する。

 センターは2階建てで、延べ床面積は約650平方メートル。総工費は約2億5000万円。講義に使う教科書づくりなどは材料メーカーや設計会社などの関連する企業が協力した。

 センター長には、元小学校校長を迎えるなど、座学を含めて“職人の学校”に位置付ける。労働者の高齢化、人手不足の現状では工事関係の親方に若手を育てる時間が少なく、成長に時間がかかる。

 多能工を育てれば工事が効率化でき、コストや品質面でも利点が見込める。「きちんと教えれば早く成長するはず。愛情を持って接していく」(阿部社長)としている。同業他社の受け入れも行う予定で、「多能工の育成を幅広く知ってもらい、教育・研修システムを業界全体に広げ、職人の価値を高めたい」(同)という。

 太陽の2016年7月期の売上高は約31億円で、埼玉県、東京都などで事業展開する。同センターは太陽の100%子会社、達工房(同緑区、阿部佳介社長)が設立、運営していく。