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化粧品の空き瓶…すり替わる前に「再生」中国での偽物対策が新事業に「隙間」ビジネスにかけた起業家の思い

5/25(木) 7:00配信

withnews

 中国では、高級ブランドの化粧品の空き瓶が売買され、偽物ビジネスに悪用されるケースが少なくありません。空き瓶は1個数十円から、時に千円以上で取引されることも。日本の化粧品メーカーも困っています。空き瓶をうまくリサイクルすることで、偽物化粧品をなくしてしまおう。そんなビジネスに動き出している起業家がいます。

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「悪用ビジネス」をチャンスに変える

 硬質プラスチックでできた化粧品の瓶。この瓶のリサイクル事業にチャンスを見いだしているのは、「クロスボーダーエイジ」社長の春山祥一さん(50)です。

 中国のネット通販サイトには、中国に正規輸入されていない日本ブランドの化粧品が数多く販売されています。日本への旅行者が「爆買い」したり、個人が輸入したりしたものです。さらに、その化粧品の空き瓶がたくさん売りに出されているのです。

 空き瓶は、1個数元(1元は16~17円)のものから、高級ブランドになると数十元。これらは、中身を詰め替えた偽物として流通していると言われています。今年2月には浙江省で空き瓶を悪用した業者が摘発され、8億元(約130億円)におよぶ偽ブランド化粧品が押収され話題になりました。

 空き瓶がネットに出回らないように、春山さんは、中国の消費者から直接回収しようとしています。効率よく回収するために空き瓶を持ってきてくれた人に、抽選で日本旅行が当たる という特典を考えつきました。

 さらに、何回も持ち込んでくれる人には、何かプレゼントをあげられない か……。この思いが、集めたプラスチック瓶の有効活用と結びつきます。

  中華圏やアジアの女性の多くは、家庭に鏡台などの化粧品を収納するスペー スを持っていません。そのため、化粧品を置く場所がなく、散らかってしまう のが悩みでした。

 春山さんは、そこに目をつけました。京都工芸繊維大学を卒業したばかりの 若者が起業したデザイン専門のベンチャー企業と共同で、回収した空き瓶のリサイクル品として、新しいコスメティックボックスを開発しました。

 回収の方は、台湾の大学と組んで、年内にも実験を始める予定です。空き瓶を悪用した偽物対策だけでなく、廃棄プラスチックのリサイクルは日本の化粧品メーカーにとって悩みのタネ。春山さんは 「メーカーから、現地での瓶の回収・リサイクルを受託すれば中華圏(中国大陸・台湾・香港)で年数億円規模のビジネスとして継続できます。さらに商品を実際に使った数十・数百万人の消費者とのネットワークができます。これが大きな価値を生み出すはずです」と見込んでいます。

  いずれは、このシステムを、ほかのアジア諸国にも広げたい。そして、瓶を持ってきてくれた人、実際に日本商品を使ってくれる人とのつながりを、販売促進に生かせないか。そんな構想を描いています。

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最終更新:5/25(木) 7:00
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