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19年に県北芸術祭と国体 相乗効果に期待

5/23(火) 4:00配信

茨城新聞クロスアイ

2019年秋に再び開かれることが決まった茨城県北芸術祭。茨城国体と同時期の開催となり、県北は、現代アートとスポーツの国内2大祭典の舞台となる。22日、アーティストや自治体首長からは「相乗効果に期待」「県北の活性化につながる」と歓迎の声が上がった。


昨年秋の芸術祭に続き、総合ディレクターを務める森美術館(東京)の館長、南條史生さん。茨城国体と同時期開催について「うまくコラボし、メリットを生み出したい」と語る。東京五輪の前年でもあり、「文化とスポーツの協働を茨城で考えていきたい」と意欲を示す。

海から山にかけた広大な展示エリアについては「たどり着いても、作品が小さかったら来場者はがっかりする」と指摘。「スケール感やインパクトがある作品を展示したい」と強調する。

同時に「全てはアーティスト次第。展示場所や予算などの構想に納得するアーティストを選考する。作品数を減らしても見栄えするかなど協議していきたい」と話し、展示の在り方について磨きをかける。

昨年秋の芸術祭に出展した笠間市の造形作家、伊藤公象さんは「現代アートの国際的祭典が再び開かれるのは、大変素晴らしい」と歓迎。「一流のディレクターやキュレーター(企画者)に選ばれた作品の展示は地域の発展につながる」と期待を寄せる。

水戸市でギャラリーを営む佐藤雅子さんは「うれしいニュース。続けることに意義がある。次回は地元の大学、美術館、画廊などがもっと協力し合える内容にしてほしい」と要望した。

県北の自治体も活性化に期待する。

延べ約25万1000人が来場した日立市の小川春樹市長は「県北6市町にとって、交流人口の拡大や地域活性化に拍車が掛かる」と期待感を表明した。

同市は本年度、市民、ボランティア、団体、事業者などの盛り上がりを持続するため、同芸術祭フォローアップ事業を実施する。予算1500万円を計上し、科学技術と海を特色に「サイエンスアート」「ひたちの海アート」として展覧会を開く。

大子町の綿引久男町長は「芸術の盛り上がりを持続させたいと考えていた」と喜び、「芸術を通して地域を活性化する」と語る。

同町は本年度、アートを生かしたまちづくり推進事業として、約2600万円を予算化。空き家を改修しアーティストが宿泊して創作活動できる場を整備。JR常陸大子駅前や商店街、空き店舗など、屋内外に作品を展示する計画だ。

住民を巻き込んだワークショップも開催。アートによる商品開発も視野に入れる。町の担当者は「年間を通し、街中にアートがあるようにしたい」と話す。

常陸太田市には芸術祭期間中、延べ12万6000人が訪れた。大久保太一市長は「経済効果や交流人口拡大など、一定の事業効果があった」と指摘。本県で45年ぶりに開く国体と同時期開催には「さらなる県北地域の活性化につながることを大いに期待する」と、相乗効果に期待を寄せた。(沢畑浩二、川崎勉、蛭田稔、長洲光司)

茨城新聞社