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「神楽ディナー」に注目 広島・神石高原でファンクラブ

5/23(火) 22:20配信

山陽新聞デジタル

 広島県神石高原町内の七つの神楽団体が観客減少に歯止めをかけようと、昨年秋にファンクラブを立ち上げ、クラブ会員向けにディナーと勇壮な舞を楽しむ活動に取り組み始めた。会員は既に80人を超えており、町内のホテルを会場に2017年度は計4回の開催を予定している。

 七つの神楽団体は、豊松地域を中心とした荒神神楽、八ケ社神楽(いずれも県無形民俗文化財)の流れをくみ、長年住民に親しまれてきた。しかし、近年は若手入団者がほとんどなく、祭りや新春の上演の際の観客も高齢化などで減少していることから、昨年11月に7神楽団体や町観光協会が「神石高原の神楽推進協議会」を結成。もっと身近に楽しめる場をと、ディナーショー形式での上演を企画した。今年1月から口コミやチラシでファンクラブ会員を募り、町内を中心に遠くは倉敷、東広島市からも加入。食事を楽しみながら、3演目程度を鑑賞する。

 17年度の初上演は4月22日。神石高原町ホテル(時安)で開かれ、約50人が天ぷらや刺し身などの料理と酒に舌鼓を打ちながら、鑑賞して神楽談議に花を咲かせた。この日は「猿田彦(さるたひこ)の舞」「櫛稲田(くしいなだ)姫と素戔嗚尊(すさのおのみこと)の舞」などを上演。ハイライトの「大蛇(おろち)退治」では、口から火を噴く大蛇が客席になだれ込む迫力満点の場面もあった。目前で繰り広げられる舞台との一体感が醍醐味(だいごみ)という。

 東広島市から訪れた女性(60)は「間近で迫力ある舞を堪能できた。また見に来たい」と満足そうだった。

 来場のたびにカードにシールを張り、8個たまると記念品を贈る。ほかにもPRグッズとして神楽カレンダーやバッジなどの関連グッズも作った。

 協議会の赤木利則会長(65)は「見て、喜んでくれる人がいてこそ伝統芸能は成り立つ。もっと盛り上げたい」と話した。

 ファンクラブは入会金3千円、年会費は不要。ディナーショーは別料金で5千円程度。問い合わせは町観光協会(0847―85―2201)。