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トヨタ、生活支援ロボ「HSR」にコミュニティ共創型開発取り入れ

5/23(火) 16:46配信

日刊工業新聞電子版

ユーザーと共同で洗い出し

 トヨタ自動車は生活支援ロボット「HSR」の実用化に向けて、ユーザーが参加するコミュニティー共創型の開発手法を取り入れる。トヨタがロボットや関連システムをプラットフォームとして提供し、ユーザーや社外技術者などと機能やアプリケーションソフトを開発する。富士通などIT企業を中心に産業界ではユーザーとの対話による開発が普及し始めている。

 HSRは2020年に実用化する予定。トヨタは日常生活でロボットに助けてほしい作業や開発優先順位をユーザーと共同で洗い出し、ロボットの作動に必要なアプリは何かを設定。その情報を社外のアプリ開発者に提供、開発に反映させる。

 ユーザーからの情報収集手法やアプリ開発者の選定基準は今後、検討する。まずはプラットフォーム機としてHSRを提供する国際的なロボット競技会「ワールドロボットサミット」を通じて、活動を始める考えだ。

利害関係者巻き込む

 トヨタはすでに、脳卒中患者のリハビリや高齢者への在宅支援などでHSRを試験的に運用している。米国では身体に障がいを負った退役軍人の支援にHSRを活用している。実用化に向けて市場ニーズを反映するため、新たな開発手法を採用する。

 生活支援ロボは床に落ちたリモコンを拾う、カーテンを開ける、コミュニケーションで楽しませるなど、細かく雑多な作業を幅広く実行する能力が求められる。HSRのような物理的な仕事を担うロボットは、ユーザーや状況ごとにアプリを開発する必要があるため、開発工数が多く技術難度も高い。

 プラットフォーム提供と自由競争だけではアプリ開発会社のエコシステム(生態系)をつくるのは難しかった。